折悪しく、その日から東京出張で、
早朝の始発便に乗らなくてはならなかったので
色んな感情が渦巻く中
明日のために一刻も早く
眠らなくてはならなかった
どうして、こんなタイミングで?
人知れず歯をギリギリ言わせながら
キデはそう思った
キデのために起きて待機してくれていた
トオルに簡単にやり取りだけを伝えると
そのままキデは床に就いた
昔から、キデは自分がのっぴきならない
状況に追い込まれると
脳がお手上げ状態になってしまうのか
やたら眠くなって寝てしまうのだ
しかし、元々がショートスリーパーのキデは
その後、2時間おきぐらいに目が覚めては
再び眠るということを繰り返した
結局ろくに眠れずに
目覚まし時計が鳴る前に
布団から出ると
キデは改めてサイトを開き
なつみからのメールで送られてきた
私となつみの夫というメンズとの
やり取りのスクショを食い入るようにして見た
「あ」
それから、何かに気付いたキデは
夫が近くにいたにも拘わらず
小さな声を上げた
なつみの夫の正体がやっと分かったのだ
ブサメン・カジモトだったのだ
否、もはやブサメンではない、
キモ過ぎる、キモメン・カジモト
ぐるぐると目まぐるしく色んな感情が
キデの頭の中で撹拌されていく
トオルが一貫して、カジモトを毛嫌いし
多忙の身でありながらも
少しでもキデがカジモトと再び会わぬよう、
わざわざキデに逢いに来たぐらい、
トオルはカジモトに対して悪い胸騒ぎを
感じていたのだ
「男のカン」として
そして、つい先日には
Kidechan’s men 代表世話人兼愛人枠世話人
臨時会議を開催してまで
このカジモトをKidechan’smenから
追放したばかりだった
この時間なら確実に就寝しているトオルへ
キデははやる気持ちを抑えながらラインを打った
「なつみという女性は、
カジモトの妻だったのよ
カジモトは既婚者だったの!」
to be continued…
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ちなみに、カジモトのことをまだ知らない方は
以下の記事を参照のこと
カジモトの処遇が決定された
Kidechan’s men 代表世話人兼愛人枠世話人臨時会議の内容について
その詳細に興味がある人は
以下の記事を参照のこと
そもそもKidechan’s men って何よ?
っていう、初心者読者の方はついでに
こちらも参照のこと❤️
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