ゆーや、おつかれさん
さ、今夜も、愛人帝王学の
レクチャー始めるわよ
そうそう、昨夜はカエル男🐸は誰?
ってところで終わっていたわね
そーねぇ、このカエル男🐸なんだけど、
煮え切らないツヨシを尻目に私が
ほら、「欲望成就方法の分散化」に則って
サイトWで見つけた男だったのよ
この男は、今ではもー、
あんまり覚えていないけど
確か2-3才年上のシンパパで、
中学生で思春期真っ盛りの
一人娘がいるって言っていたっけ
彼の話によると元妻さんは
次から次へととっかえひっかえ
男を作るタイプで、
「これからは女として
自由に生きていきたい」とかって
捨て台詞残して出て行ったとか
市役所職員だというカエル男🐸は
入庁してすぐ、職員が一番嫌がる
生活保護課に配属になっちゃったのね
あ、ちなみに、職員に一番人気のある課は
市民税課だと言っていたわね
ただ課税計算だけをしていたらいいらしく
税金の取り立てとかは職員がやいのやいのって
直接しなくてもいいらしいからですって
すぐに整理回収機構に丸投げするとかしないとかで
一方、カエル男🐸は生活保護受給者世帯を
1人で100世帯も担当することに
なっちゃったものだから
彼はその受給者の訪問だけで
1日終わっちゃって
それから職場へ戻ってその報告書を作成するという
毎日でいつでも帰宅するのは午前様とか言っていたわ
そんな生活を数年続けているうちに
とうとう彼は鬱病を発症してしまって
1年間休職していたというわ
復帰してからは彼は激務が過ぎた
本庁からの異動を願い出て
管轄地域内で過疎化が進んで一番ヒマな
分所へ配属されたみたいよ
そこでは訪れる利用者は1日10人未満で
住民票の発行が主な業務だと言っていたわ
そんな牧歌的♪な環境で勤務していた彼は
業務中も上司と交替で窓口を担当しては
それ以外の時間は私に長いLINEを
送ってきたりなんかしたわね
このカエル男🐸も私がサイトを利用し始めた時から
P男かこのカエル男🐸かってぐらい
いつもオンライン中の2トップのメンズで
既にサイトの主のような貫禄があったわ
サイトの主ともなると、
もはや恥も外聞もなくなるのか
2人ともプロフに堂々と一切の加工なしで
自分の写真を公開していたわね
P男はバリバリのカメラ目線で
成金臭満載のナルシストな写真だったけど
それとは対照的にカエル男🐸のは
明らかに勤務中に他撮りされて
目線もデスクの方を見てる写真だったわね
ヒマな勤務中に彼を含めてたった3人しかいない、
上司か同僚にでも撮ってもらった写真だったのかしらん?
そんでもってその顔が、ちょうど雨上がりの道路で
車に轢かれてぺったんこに潰れてしまったアマガエルに
そっくりな顔をしていたのよ
どこか眠そうな目は離れてて、顔もやたら平ぺったい
だから、私はこのメンズを人知れず、
カエル男🐸と命名したわけだけど
サイトの主2トップの彼らは、
きっと目ぼしい女性に一通りはアプローチしたのでしょ
いよいよ最後になって残ったのが、
彼らと同じくすっかりサイトの主になってしまった感満載の
私しかおらず、奥の手で私にメールを送って来たのね
最初はP男で、その次はこのカエル男🐸からね
カエル男🐸からメールを貰う頃には、
すっかりP男とは縁が切れるどころか、
逆ギレした彼から一方的にサイトや
LINEをブロックされた頃だったわね
最初カエル男🐸からメールを貰った時は
はー、ついにターゲットにされてしまったかって
ちょっと気が重かったのを覚えているわ
もう、フレッシュなメンズからのアプローチを
貰えない立場に私もついになってしまったのかって
でもね、P男と違って
カエル男🐸からのメールは長文だったけど
とにかく長文のメールを送り付けたら
好感度が上がると妄信してる
40代後半からのメンズにありがちな、
「オレの日記」みたいな内容ではなくて
適度に自己紹介も混ぜながら
適度にこちらの女性側に寄り添った
内容のメールだったのよ
ツヨシとの煮え切らない関係にも
いい加減うんざりしていたこともあって
ついつい彼のそんなメールにほだされて
私ものっけから
「セフレ募集しています!」なんて吠えずに
ゆるゆると彼のペースに合わせて
いつしかLINE交換までしちゃってたわけ
顔に似合わず、イヤ、その顔だからこそ、
自分の売りと役割を熟知しているのか
彼のモットーは、
「せっかく自分と縁があって巡り合った女性には
是非とも『姫』と呼ばせて頂いて、
そのようにかしずかせて頂く」って言っていたわ
その割にはどーしていつまでも
サイトの主としてしぶとく残っているのか?
若干の疑問は残ったものの、
それでも面と向かってそーちやほやされるのって
悪い気はしないじゃない?
毎日毎晩、カエル男🐸と
LINEでやり取りをしていくうちに
ほら、元々嘘がつけずに
いつでも本音で真っ向勝負の
空気を読まない、読めない私は
いつしかツヨシへの愚痴も
しっかりこぼすようになっていたし
Kidechan’s men についても
彼に打ち明けて話すようになっていたわ
彼はいつでも私の話を否定することなく、
よしよしと聞いてくれたりしたし
心憎いのは、いつでも最後に彼は
「オレなら、…こーしてあーして、
絶対にキデを傷つけたり
悲しませたりなんかしないのにな」
って言って締めくくるところよ
そーそ、中でも一番グッときたのは、
私が2人のEDの夫の話をしたときに
「オレならキデと知り合った時点で
さっさと正直に
自分がEDであることを打ち明けて、
治療に専念したけどね
いや、自覚症状があった時点で
さっさと通院するだろ?」
だったわね
そー言われたときは、今まで色んなメンズから
「大変な思いをされてきたんだね」
って言われることは多々あっても
こーやって積極的に踏み込まれて
言われたことはなかったから
不覚にも涙が出そうになったわ
そして時々はね、こーして念も押して来るの
「キデのその、Kidechan’s men の中に、
いつかオレの席もちゃんと用意される日は
やって来るのかな?」
その当時、彼は私以外に特にやり取りを
している人はいないと言っていたわね
こんなに手慣れた感じでLINEを寄越す彼が
どーしていつまでもサイトで売れ残っているのか?
やっぱりいつでも若干の疑問はつきまとったけどね
ツヨシにドタキャンされて、
せっかく予約したシティホテル
をキャンセルするのは勿体ないから
どーせならこのカエル男🐸を
誘ってみようと思いついたわけよ
翌日は土曜だったし、
公務員の彼なら休みも取れたでしょうしね
あら、もうこんな時間
今日のレクチャーはここまでよ
この続きは、また明日ね
しっかりと学んで、
素敵な愛人さんになってね♡
間違っても、トオルみたいな
ポンコツ愛人になってしまってはダメよ
それでは、またね〜
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