ゆーや、おつかれさん![]()
さ、今夜も、愛人帝王学の
レクチャー始めるわよ![]()
そうそう、私が夫から
拒絶されて衝動的に、
出会い系サイトの登録を
考えたところからだったわね![]()
私、今でこそ、その片鱗は
見えないって言われそうだけど![]()
こー見えても、かつては、
一穴主義ならぬ、一本主義だったのよ![]()
どんなに夫や彼氏に不満があったとしても
ちゃんとお別れするまでは、
けじめをつけるまでは、いくら誘われても、
他の男と単なる食事さえも出かけない、
そんな堅物の、一本気なところがあったのよ![]()
だから、怒り任せて衝動的にとは言え、
どの出会い系サイトに登録するか、
検索しているだけで物凄い背徳感を
感じずにはいられなかったわ![]()
私を拒絶した夫は、
まさか妻がサイトで
男を物色しようとしているとは、
夢にも思わずに、背を向けて
平和にTVを観ていたわね![]()
その背中を、夫への憎たらしさと罪悪感が
ないまぜになった、何とも言えない気持ちで
横目に見ていたものよ![]()
でも、同時にもう引き返せないとも思った
やはり知らずのうちに自分にムリを強いて
ちょうどいい潮時だったのよ![]()
どこのサイトがいいのか全く知識なんてなかったけど
直感的に目に飛び込んできた、サイトWにしたの
不慣れな感じでドキドキしながら登録を済ませて
自分のプロフを開設したら、それから1時間も経たずに
私のプロフに「いいね」とか「タイプ」とか
そんなサインが地元の県だけじゃなくて
実に近県数県のメンズからもリアクションがあって
その数、ゆうに100件は軽く超えていたから
驚いてしまったわ![]()
![]()
初めは何かの間違いだと思ったの![]()
だって、私はアラフィフのおばさんだったしね![]()
ほら、世間では女子は若ければ若いほどいいって
風潮じゃない?
だけど、彼らはちゃんと私のプロフの年齢を見た上での
行動なのだと分かった時は、
こんな私だってまだまだ市場価値はある需要はあるって
すっかり舞い上がってしまったわね![]()
そしてそんな私に間髪置かずに
長文のメールを送って来た2人のメンズと
右も左も分からず舞い上がったままの私は
やり取りを開始することにしたの![]()
1人目は42才のメンズで
この人は始終、紳士的な人で
自分は固い仕事をしているからって
怪しい人間じゃないって
自ら職場名も明かしてくれたりしてね
しばらくメールのやり取りをしていたのだけど
ずっとどこか上滑りな当たり障りのない内容ばかりで
じきにやり取りで行き詰るようになってしまったのよ![]()
こちらもサイト利用初めてだから、
メールのやり取りはするけど
彼が誘うようには、
直ぐには顔合わせで会う勇気もなくてね![]()
最終的には随分後になってから会って、
向こうは私のことを
とても気に入ってくれたみたいだけど
私のタイプではなかったから、
そのまま自然消滅させたわ![]()
そんなときに私にメールを送って来たのが
Q男(きゅーお)なのよ![]()
Q男は32歳の既婚者メンズで、
30代そこそこでまだ若いのに
先のメンズよりも情熱的で
随分と人情味の溢れた
長文のメールを送って来てね
最初は彼が私よりもずっと
年下だったとは思わなかったわ![]()
当時私はまだサイト利用を初めて数日だったから、
衝動的にサイト登録をしたものの、
自分が一体何を求めているのか
はっきりとは分からずにいたの
今みたいに、
やれ、25-39歳の中折れしないメンズに限るだの、
メンズの真価は顔面騎乗で分かるだなんて
うふふ、まだその当時は思いつきもしなかったわね、
完全にサイト初心者だったのよ![]()
このQ男の特筆すべき点は、
こちらの警戒心をたちまちに解いてしまうような
そのメールの巧みさに尽きるわね
ゆーやも30代のメンズにしては珍しく
長文のメールのやり取りをするのが好きだけど
何て言うのかな、ゆーやの場合は、
言葉のセンスとチョイスが秀逸で
いつでもこちらを唸らせるけど、
ちゃんとゆーやは一線を引いていて
必要以上に相手の内面には立ち入らないっていう、
大人の男の配慮を感じるわ![]()
だけど、それとは対照的にQ男は
遠慮なく猪突猛進で
こちらに向かってくる感じね
でもそれが不思議なことに、
負担にも嫌味にも感じなかったのよ
昭和枯れすすきの夫は悪い人ではないけど
口下手でいつも無口で何も言わないから
何を考えているのか掴みきれない所があって
不倫関係で付き合っているときから
甘い言葉など一切言わない男だったから
Q男のそーいう、情熱的なところが
まさに物珍しく新鮮だったのでしょうね
私が無類の音楽好きで、
たまたまこんな音楽を聴いてるって書くと、
すぐにその曲を検索してダウンロードして、
奥方に遠慮しなくていい
往復の通勤時間に車内で好んで聴いてくれるようになったり
私が朝活のために早起きをしていると知るや否や、
自分も早朝に起きて長いメールをくれたりしてね
二言目には「キデ色に染まりたい!」
と言ってくれて、私のことなら何でも、
実に熱心な興味を示す彼だったわね
Q男と1週間ぐらい、そんな感じで情熱的に
朝昼晩とメールのやり取りをしていくうちに
初めて、この彼とだったら会ってもいいかなと
思えるようになってきたのよ![]()
そのときは写真交換を顔合わせ前に
した方がいいっていう知識もなかったし
写真写りが悪いから自撮り写真はなくて、
見せる写真はないと断ると
Q男もそれを受け入れてくれたしね
Q男に対して
すっかり心を開きつつあった私は、
それまで誰にも打ち明けることのなかった、
2人の夫がEDであることを話すと
「そんな大変なことをよく打ち明けてくれたね」
って言ってくれたりして、
それまで私の中で張り詰めていたものが
ほぐれていくのを感じていたわ
それで思わずこの人からまずは
メイクラブをするよりも
頭をなでなでされて
今までよく耐えて来たねって
慰めて貰いたいって思ってしまったのよ
今、こーして打ち明けると、
実に今の私らしからぬ発言で、
とても恥ずかしいわ![]()
私だって最初はこーして人並みに
純真なところもあったのよw
だけど、一方でQ男はサイト利用は初めてじゃない
これまでにもサイトを通じて付き合った人は
何人かいたと聞いていたから
そんなQ男とゆくゆくは自分も
性交渉を持つのかと思うと
20年近く2名の夫としか
関係を持ってこなかった私には
かなりの冒険で正直かなり怖かったわ![]()
おまけに昭和枯れすすきの夫は
抗がん治療中だったし
抗がん剤でどんな副作用が
いつどのような形で出るのか分からない
そんな恐れのある夫は、副作用が出るたびに
大病院で複数にわたる診療科の主治医同士が
カンファレンスをして治療方針を決定するような
状態だったから、
絶対にそんな彼に
性病を移せないとも思っていたの
草食系どころか絶食系で私としか
セックスをしていない夫にとって
性病にかかるということは、
すなわち私たち夫婦の終焉を
意味することでもあったわけだしね
何が何でも夫には性病を移せないと思ったの
だから、Q男に頼んだのよ
ちゃんと夫の事情も話して、
だからこそまずは性病検査を受けてと
そーしたら、彼は一応、快諾してくれたわ
だってこの当時はQ男としか
やり取りをしていなかったし
彼とやり取りを開始した以上は
彼以外の人とコンタクトを取るのは
彼を裏切っているような気さえしたものよ![]()
実際、彼は私とやり取りを開始すると
サイトをすぐに退会してくれたし
私にもサイトを同じように退会するように
求めて来たから、それに素直に従ったのよ
え、のっけから何だかいい人に巡り合えて
幸せそうだったんだね、ですって?
…うふふ、ここまではね![]()
あら、もうこんな時間![]()
今日のレクチャーはここまでよ![]()
この続きは、また明日ね![]()
しっかりと学んで、
素敵な愛人さんになってね♡
間違っても、トオルみたいな
ポンコツ愛人になってしまってはダメよ![]()
それでは、またね〜![]()


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