PR

情が深すぎる男~その9~(第3愛人特集)

本来のキデの人格もやられっぱなしではいられない

 

ついに反撃に出た

 

…だけど、冷静に考えてもみてよ?

 

私がトオルだけの愛人になったとするわよね

 

でも、トオルは相変わらず仕事が激務で

 

私とせいぜい月1ぐらいしか逢えない

 

そうすると、どうなると思う?

 

『一体いつになったら逢えるのですか?

 

私と仕事のどちらが大事なのですか?

 

私のこと、本当に愛しているのですか?

 

私のことをないがしろにしているのじゃないのですか?』

 

って、毎日恨みつらみのラインを送るわよ、きっと

 

『トオルはいつ私と逢瀬出来るの?』

 

だなんて、まだまだ可愛いものよ

 

こんなので済まなくなるわ

 

ねぇ、そんなこと、トオルは望む?

 

イヤだな…そんなのはあせるあせるあせる

 

そうだね、そもそもキデ’s men が出来たのも

 

キデが女として満たされ幸せになるために

 

出来上がったシステムであるし

 

オレが他のメンズとの逢瀬を受け入れているのも

 

オレが忙しすぎてキデと思うように逢ってやれない

 

性欲モンスターのキデをオレ一人では満たしてやれない

 

それをカバーするための紳士同盟だものな

 

いつでもキデにはにこにこと幸せに

 

笑っていて欲しいんだ

 

トオルの腕が緩んで、キデはそこから

 

抜け出ると、ホッとため息をついた

 

危ない、またもやトオルの強すぎる想念に

 

身体を乗っ取られてしまうところだったわ

 

キデは天井を眺めながら、気持ちを落ち着けていた

 

そこへ、トオルがまたもや子犬のように

 

キデの乳首を求めて来た

 

そのトオルの頭を無意識に撫でながら、

 

先日行った、教祖様とのセッションのことを思い出していた

 

教祖様はキデの第1愛人でもあり、

 

キデのPT(パーソナルトレーナー)兼キデのメンターでもあった

 

トオルと逢瀬していると

 

いつも不安で寂しい気持ちになってしまうのです

 

求めても求めても、決して満たされない

 

それどころか、ますます孤独になってしまうような

 

私、他の愛人やメンズと逢瀬しているときは

 

いつでもクールでドライなのです

 

逢瀬が済んだら、さっと踵を返して

 

『じゃ、またね!』って感じで

 

あー、楽しかったわって別れるのに

 

これは一体どういうことでしょうか?

 

教祖様はいつものように、キデの問いに間髪容れずに答えた

 

キデさんは、喜怒哀楽も激しく

 

感受性豊かで母性愛も豊かときた

 

そんな人は往々にして、人の想念を吸収しやすい

 

トオルさんと逢っているとき

 

キデさんはトオルさんの強すぎる想念を吸収してしまって

 

トオルさんと同調してしまっているからです

 

キデさんがトオルさんとの逢瀬のときに

 

感じている、不条理な孤独等は

 

トオルさんの深層心理での想いでしょう

 

トオルさんの想念に引っ張られてしまっている

 

でもキデさんの凄いところは毎回

 

それでも最終的には本来の自分に戻れているところ

 

僕はこれまでに色んな人を見てきましたが

 

大抵の人は、そうやって人の想念に

 

引っ張られてしまうと、自分を見失い

 

そのまま戻れなくなってしまう

 

それが本来の自分だと思い込んで

 

突っ走ってしまうのです

 

キデ…

 

トオルが甘えたように名前を呼んで

 

キデは我に返った

 

また飽きもせずにトオルがキデの唇を求めたとき

 

キデはひそかに身構えて、自分に言い聞かせた

 

もう飲み込まれないわ

 

トオルのことは愛しているけど私は私なの

 

乗っ取らせやしないわよ

 

to be continued…

 

 

ブログランキング・にほんブログ村へ

 

 

人気ブログランキング

人気ブログランキング

 

 

 

 

 

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました