おつかれさん
これで最後の話ね
今回は私の出張を絡めての上京で、
たまたま私の誕生日が重なっていたから
お祝いをしてもらっただけなのだけど
「来年もこうして二人で誕生会をしよう
スケジュール空けておきますから」って
教祖様に言われて、めっちゃ嬉しかったわ
そうそう、誕生日ディナーのときに
私達は約束し合ったのよ
「もっともっと真剣に
大人の遊びをしよう!」って
いつからかしらね?
大人の遊びが淫靡な情事のことを
ほのめかすようになったのは
そうじゃなくて、もっと広がりのある、
夢のある言葉であってもいいはずよ
大人になるとワクワクすることを
忘れ去ってしまう
そんでもって、今の東京には、
子供の頃に憧れを抱いたような
あのキラキラする感じも
大分失われてる
だから、来年の誕生会までに、
子供の頃に憧れた
ワクワク、キラキラを持ち寄って
そこから何かテーマを絞って決めて
真剣に徹底して、大人の遊びを追求しよう
ってことになったの
リムジン貸切か、ヘリコプター遊覧か
2人だけのナイトクルージングか…って
アイディアは尽きずに、とにかく
バブルの世界観を
思いつくまま再現してみたいよね、って
2人で話が盛り上がったの
「90年代のドラマをもう一度見直してみます」
って、教祖様もかなり乗り気だったわw
私にとってワクワクはいつでも正義だけど
今回はそこへ教祖様のワクワクも加わったから
私たちがお互いに放ち合ったパワーは
相当絶大だったはずよ
後日、それの反動でか、
教祖様は高熱で1日寝込んでしまったり
「あんまり人からの影響に
左右されることはないのだけど」って
前置きしたうえで
教祖様はこう言ったの
私と別れた直後は、
「キデさんの想念を強く受け過ぎてしまったのか
絶えずキデさんの面影がちらつくし
いつもの僕らしい行動じゃなくて
どこかキデさんチックな
行動をも取りがちだったんだ
僕が僕でなくなったような感覚
いやぁ、強烈な3日間でした」
うふふ、メイクラブをせずとも、
大の大人の男をここまで翻弄してしまうだなんて
女冥利に尽きるじゃないの
え、キデが来年、また誕生日に上京したら
オレの誕生日は誰が祝ってくれるんだ、ですって?
あ、そっか、トオルの誕生日は私の1日前だものね
だったら、一緒に2人して上京すればいいじゃないの?
教祖様にトオルを紹介するわ
顔合わせをしたことはないけれど、
存在だけはお互いに知ってるでしょ?
え、今度はオレの方が熱が出て来たですって?
あら、冗談じゃなくて、本気の提案よ?w
ま、来年の誕生会までにたっぷりと
時間はあるから、一度前向きに検討してみて
でも、その前に、それはそうと、
トオルはいつ私と逢瀬出来るの?
返事、待ってるわ、またね
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