キデは今回のカジモト騒動で
それに対する自分の素直な気持ち、
それから良かった点と悪かった点を
改めて見つめ直してみる前に、
なぜかもう一度、なつみが先日送って来た
ラインのスクショをじっくりと
見てみたい気になって
キデはサイトを開いて見た
「あ」
そこで思わず、キデは声を上げた
キデが弁護士に相談しに行ったその夜に
キデはなつみにメールを出していたのだが
なつみはそれへの返信を送った後で
そのままキデからの返信を待たずに
サイトを退会してしまっていたのだ
キデは次のようなメールを
なつみに送信していた
「なつみさん、返事が遅くなり、ごめんなさい
ところで、本当に自作自演だったのか、やはり、
ラインの左側のアイコンを見せていただけないですか?
しかも、なつみさんは発言が二転三転するので、
ちょっと信用は出来ないかも知れませんね
私は自作自演ではないと、依然として思っています
ところで、今、このサイトを見たら、
ご主人、またこのサイトを利用していますよ
退会から復活していますよ
こちらからは何もコンタクトを取るつもりもなく、
ご主人もさすがに私に何も言ってきやしないですが
『フトシ』というプロフ名で
探して見てはいかがでしょうか?
こちらも色々と考えることがあるので
今回はこの辺で失礼しますね」
なつみから返信が届いたのは
それから数時間後だった
「夫が復活しているかどうかは
私にはもう関係ないので大丈夫です
同時に色々なことを訊かれ
私自身もどのことをどの程度お伝えしたのか
管理できなくあやふやになってしまいました
申し訳ございません
今後、離婚についての話し合いで
私自身も連絡取ることが難しくなりますので
失礼致します
長々とご連絡していただき、
ありがとうございました」
「今更、夫がサイトを再登録していようといまいと
私にはもう関係がない」
そう鮮やかに言い切ったなつみの言葉に
離婚への確固とした意志を
キデは感じずにはいられなかった
それには応援してやりたい気持ちがある一方で
キデは自分の、時として相手を詰めていると誤解されやすい
厳しい言葉遣いについて、少し反省もしていた
私が先のメールで彼女を追い込み過ぎて
なつみを退会させてしまったの?
しばらく呆然としてキデはなつみのメールを見ていた
to be continued…
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