PR

子宮頸がん疑いとセフレ~その11~

アレックス

3ぶりに思いがけなく受信した、

アレックスからのLINEは珍しく英文だったわ

専門用語が多くて、それをいちいち日本語に置き換えるのが

大変だったこともあったでしょうけど

それよりも、今の彼の溢れんばかりの想いを

まだまだ不慣れな日本語で伝えることのもどかしさがあったのかも知れないわね

でも、ここでは便宜上、あたしが日本語に意訳して載せるけどね

「元気にしてたかい?

この間、STD(性病)検査を改めて受けたんだ

クラミジア、淋病、梅毒、トリコモナス、全て陰性だった!

たった今、検査結果を確認してきたところだよ

だけど、HPVウィルスに関しては、

男性にはその検査は不向きだと言われてしまったよ

(セックス経験のある)大抵の成人男性はHPVウィルスを持っているし

たとえそのウィルスを持っていたとしても、

特に治療せずとも1年以内に自然と体から排除されてしまうと

医者から教えて貰ったんだ」

あたしは彼のそのメッセージを読みながら、この間、何だかんだ言っても、

彼自身も怖い思いで過ごしていたのかも知れないって思ったわ

それなのに、あたしったら、能天気に彼に

「どこの馬の骨とも分からない魂女性を紹介しよーとしていたんだからね!!

我ながら、自分自身のおたんちんぶりうんちに呆れ返ってしまいそーよ!えーん

あたしはこの後、アレックスがどう出るのか、少し身構えながら返信したわ

だって、そーでしょ?

自分が現在、せっかく性病検査の結果が陰性の状態なのに、

HPV陽性のあたしと引き続き会いたいと思う?

「了解しました、良かったです、安心しました

これでアレックスの検査結果が分かったので、アレックスが望むのなら

あたしは関係を終わりにしても構いません、どうしますか?」

「『関係を終わりにしても構いません』って、どういう意味ですか?

もう会わないという意味ですか?」

「分かりやすく言うと、

アレックスが別れたいなら、別れますということです」

「なるほど、分かりました、

でも僕は別れたくない、HPVのことは気にしていません」

その後に、少し彼は焦っているのか、またもや英文で書いて来たの

少し取り乱していたのかな、彼ってば日本語のやり取りのときは

始終日本語で返事を書いてくるものだけど

それだけ、2人にとって大事な話だからこそ、

彼にとって母国語で間違いのない英語で書いて来たのかも知れない

なぜなら、彼に頼まれて、あたしは彼のLINEでの日本語文を

より自然な日本語へと毎回添削をしてあげていたぐらいだったから

でも、それはあたしにしたって、同じこと

あたしだって自信のない、英語ではこーんな大切なことをやり取りしたくない

だから、あたしだっていつもなら、

彼からのメッセージを英語で受けると英語で返事していたけど

今回ばかりは、彼の英語のメッセージを読みながら日本語で返事をしていたわ

ちなみに、ここでは便宜上、あたしが意訳した日本語で載せておくけどね

「僕はHPVの感染予防薬を、オンラインで(母国である)カナダの病院に

処方してもらったんだよ」

うーん、既に感染してしまっているかどーか不確かな状態で

感染予防薬を内服するのはムダに体に負担をかけてしまわないのかしらんって

思いはしたものの、それが彼の納得する手段だとしたなら

あたしは一切何も言うまいと思ったけどね

「分かりました、今後もあたしとセックスをするということですね?

コンドームはしますね?オーラルセックスはしないですね?」

うーん、そーなると、一体どんなセックスとなることやら…?

「それについては、キデの子宮頸がんの再検査の結果が出てから決めます」

「それはどういう意味ですか?

あたしの子宮頸がんの再検査の結果が出てから、

セックスをするのかしないのかを決めるのか、

それともセックスのやり方を決めるのか、どちらですか?」

「後者です、再検査の結果を受けてから、セックスのやり方を考えます

再検査はいつの予定ですか?」

「再検査の日は、今月の25日です

結果が分かり次第、お知らせします」

「了解しました、再検査でいい結果が出るようにお祈りしています」

「でも、アレックスは自分の娘を産んでくれる女性を探すのでしょう?

それなのに、あたしと遊んでいていいのですか?」

「それは大阪に戻ってから探すことにします、

○○(あたしの住んでいる地方都市)では探すつもりはありません

しかも、少なくとも今年一杯は大阪に戻れる見込みもないので

問題はありません」

「承知しました」

あたしは朝風呂で見たビジョンと別れそうにないあたしたちの関係との

矛盾についての謎をこーして解き明かしつつ

同時に、セックスに対して、こーまで真摯に率直に話し合えている、

あたしとアレックスとのこの関係性に少なからず感動さえ覚えていたのよ…

to be continued…

ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング

人気ブログランキング

コメント

タイトルとURLをコピーしました