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飽食のひと~その12~

日曜にアレックスと逢瀬するまでにその週は

 

毎週月曜の夜にある、あたしの心服するメンター、

 

通称・教祖様とのオンラインセッションを除いて

 

火曜は舐め犬クンとの逢瀬、

 

水曜は29歳メンズとのセフレトライアル

 

木曜はあたしの熱心なフォロワー、

 

みたらし団子さんとの第2回ファンミ

(メイクラブなしの食事会)が入っていたの

 

それなのに!!

 

うふふ、アレックスと会う頃までには

 

あたしの性欲ってばすーっかり復活していたわね

 

前回の逢瀬ではホテルFアレックスが選んだものだから、

 

てっきり今回もそーかしらと思っていたら、

 

今回はその直ぐ隣のホテルKへと入ったの

 

だけど!!

 

このホテル街界隈で最もコスパがいいこの2大巨頭のホテルは人気で

 

とりわけ、ホテルKは三連休の最終日の昼下がりというせいもあってか

 

ほとんど空室がない状態だったわ

 

しかも、明々とした部屋でメイクラブをすることを嫌がるアレックスってば

 

前々回、2人でホテルKを利用した時の部屋が

 

なぜか真昼の日光にでも照らし出されたよーな明々とした照明の部屋で

 

しかもその照明をあたしたちでは一切消灯など出来ない奇妙な部屋だったのね

 

ま、その照明のおかげであたしは、チョコレートドーナツのよーな色と艶の

 

アレックスの美しーPを拝むことが出来たわけだけどね、笑

 

でも、アレックスはその部屋を毛嫌いして警戒していたわね

 

だけど、そーんな悠長なことを言ってられるだけの余裕なーんてないぐらいに

 

空室だなーんてほとんど残っていなかったのよ

 

だから、アレックスってば、

 

反対側の部屋も空いているかどーか見てみよーと言ったのよ

 

そ、このホテルKの反対側のセクションには、

 

鏡張りの201号室キラキラがあったの

 

あたしは、ホテルKのゲートに車で入った時、

 

チラリとその部屋が空室だったのを見かけたから

 

アレックスが見つけてしまうのも時間の問題ねってどこか身構えていたわ

 

だって、その部屋は元々、現夫と不倫中の逢瀬に鏡プレイ好きのあたしが愛用して、

 

その後は言わずと知れた、あたしのお気に入りだった、元・東のセフレ筆頭、

 

タツノスケ師範との愛の巣としても同じく鏡プレイでお世話になって

 

ほぼ3日に1回通っていたもの

 

そして、数々の痴話げんかをその部屋でして、

 

2人が完全に別れることになってしまった、

 

絶体絶命・致命的な大喧嘩をしたのも、まさにその部屋だったわけ

 

そんでもって、タツノスケ師範と別れた後は、

 

元々は鏡プレイ好きのあたしのお気に入りの部屋でもあったから

 

201号室ロンダリングと称して、

 

2名もの受験生とセフレトライアルをしたものの

 

その2名とも不合格で、

 

そのうち1名は中折れしてしまったどころか

 

彼の持病である頭痛が突如ぶり返して寝込んでしまったという

 

んまー、どっからどーみてもあたし的にいわくありありの部屋でもあったわけ

 

そ、メンズの怨念が未だ漂っているのではと思わされるよーな…汗

 

そーんな、あたしの想いとは裏腹に、

 

そこしか奇跡的に最後の部屋が空いていなかったわけだから

 

ま、アレックスもいそいそと201号室のガレージに車庫入れするよねー

 

そんでもって、日本人よりもはるかに体の大きいアレックスってば

 

201号室だけ鏡張りであることにはまーったく無関心だったけど、

 

同時に他の部屋よりも豪華仕様で広めだったから

 

” Wow ! very nice !! ” って歓喜の声を上げて

 

相当お気に召したみたいだったわ

 

さて、ホテルの部屋に入るなり、

 

あたしはここのホテルのメンバーズカードを機械に通して

 

それから、実は勝手知ったるこの部屋のジャグジー並みに大きな浴槽に

 

自動止水でお湯を張りに行ったわ

 

それから、部屋備え付けのソファーに2人で座ると、

 

アレックスはもはやあたしたちの逢瀬でのルーティンである

 

媚薬と言わんばかりに、缶チューハイを勧めて来たの

 

うふふ、タツノスケ師範とあたしとだったなら

 

お湯が満杯になるのを待ちきれずに

 

たちまちに着衣プレイが始まったものだったけどねって

 

ちょっとだけ感傷的にならずにはいられなかったわ

 

そんでもって、痴話げんかが始まったのも

 

まさに2人でこのソファーに座っている時だったわね…ってね

 

あたしは湯上りに飲もーと決めていたから缶チューハイはまだ開けずに

 

差し入れのペットボトルのミネラルウォーターだけを少し飲んだわ

 

この201号室だけにウォーターサーバーがあるのだけど

 

いつぞやはセフレトライアル受験生の誰かが

 

サーバーから水を飲もーとして手を滑らし、

 

部屋備え付けのグラスを落として

 

派手に割ってしまったことがあったわね…

 

うーん、走馬灯のよーに、次から次へと

 

色んなメンズとのエピソードが思い出されては絶えないわ!!

 

んもー、誰かどーにかしてよ!!あせるあせるあせる

 

アレックスはこれまた彼のルーティンで、

 

ギネスの黒ビールを飲みながらご機嫌な感じであたしを見て、

 

これまた彼のもー1つのお約束でもある

 

あたしにお世辞を言い始めたのよ

 

「おぉ、キデ、どーしてキデはそんなに可愛いの!!」

 

それから、すぐさま2本目の缶チューハイを開けると、

 

彼はぐびぐびと飲みながらあたしのフレアースカートを少しめくり、

 

このところ、あたしのブームである網タイツの脚を

 

満足気に吐息をもらしつつそろそろと撫でたりしていたの

 

そ、網タイツは洋の東西問わずにメンズウケがいいのよ

 

日本人メンズと逢瀬しているときは

 

ともすれば緊張して無口になりがちな彼らをリラックスさせるべく

 

あたしばかりが饒舌気味だったりするものだけど

 

アレックスってば、まごうことなき大人の男であるせいだからかしらん

 

彼と一緒にいるときのあたしは別人のよーに寡黙気味なの

 

主にあたしが聞き役で彼が話し役って感じね

 

時々、あたしが質問を挟んだりして、

 

ずーっと彼に話し手を務めてもらうのよ

 

彼とのメイクラブでもそーだけど、アレックスってば

 

自分に揺るぎない自信のある大人の男として女性をリードしたいのね

 

だから、あたしはそーんな彼にすーっかり身を委ねてしまっているの

 

ええ、こー見えてもあたし、

 

相手のメンズ次第でいかよーにも合わせられますから、笑

 

「キデ、お風呂のお湯が入ったみたいだよ、入っておいで」

 

「そーね、そーさせて貰うわ」

 

そー返事すると、あたしはランジェリー姿になって

 

スタスタと浴室手前の洗面所まで行ったの

 

もちろん、逢瀬の三種の神器が入った、

 

ヴィトンのバニティーケースも忘れずにね

 

あたしは洗面台でバニティーケースをガバっと開くと

 

そこから入浴剤を取り出したわ

 

うふふ、この入浴剤もこの部屋でセフレトライアル合宿をした

 

受験生から貰ったものだったの

 

「ボクは不合格だと思いますから、

 

今後この入浴剤も一緒に使うことはないでしょう

 

だから、キデさん、どーぞご自由にお使いください」

 

ホーント、この201号室だけは濃厚に

 

いろーんなメンズの念が残っているわね…

 

他の号室の部屋だって日常茶飯事的に

 

色んなメンズと重複して繰り返し使用しているけど

 

そもそも、この201号室での

 

メンズにまつわるエピソードだけが強烈過ぎるのよ…

 

あたしはそーんなことを考えながら、

 

1人で入るには大き過ぎるバスタブに浸かっていたわね…

 

to be continued…

 

 

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