アレックスと直近で逢瀬したのは、2月の３連休の最後の日曜だったわ
あたしが密かに彼を「土曜のセフレ」と呼ぶぐらい
彼との逢瀬は翌日に休日を控えた土曜ばかりに入れていたの
それと言うのも、ナイジェリア系カナダ人の彼は
あたしや日本人メンズとは比べ物にならないぐらい体力があって
アレックスはこれでも日本人女性向けに手加減してると笑うけど
彼との逢瀬の翌日はあたしもぐったりしがちだからなのよ
尤も、あたしの体もそーんなアレックスに
かなり慣れてきたところもあったけどね
そんでもって、逢瀬は昼下がりの14時に会って
夜の22時ぐらいにお開きにするのがいつものコース
だけど、今回それが日曜になったのは、
折悪しくあたしが体調を崩してしまったから
ちょっとぐらいの体調不良で逢瀬の相手が日本人メンズなら
あたしも多少無理を押してでも会うのだけど
いかんせん、ただでさえかなりの体力を消耗するアレックス相手でしょ
あたしも万全の体調で彼と会うべきだと思ったし、会いたかったから、
逢瀬の約束を1日後ろにスライドしてもらったわけだったの
そーそ、ちょーっと話が脱線してしまうけど
あたしはメンズの意見に従って、
出会い系サイトでのプロフの自己紹介文を大幅に見直し
尚且つ、露骨にセフレ募集と書いてしまうと審査NGになってしまうから
「女性としての物足りなさを解消してくれる
少数精鋭の男性を募集します！」
って書き直したのね
すると、効果てきめんで、
最近ではその要求の分かりやすさがウケているのか
結構外国人メンズからサイトでアプローチされるよーになっていたの
「既に日本人女性のセフレが2名いるけど、
オレは週に4回セックスしたいから
あと、2名のセフレを募集してる、セフレになってくれ！」
と実際、アレックスと懇ろになった後でも、
別の黒人男性、ジョージからアプローチされたことがあったのね
ひょっとしたら、この狭い田舎では
アレックスの知人かも知れないと思って
あたしは彼に伝えたわけ
結局、彼の知人でも何でもなかったのだけど、
アレックスは少し嫉妬していたみたいだったわね
それはジョージがあたしに声を掛けたことではなく、
「ジョージにはセフレが既に2名いると言うのに、
どーして僕にはキデ以外にセフレが出来ないんだ！！
一体、ヤツはどこで見つけたんだ？！」ってね笑
だから、あたしはアレックスに教えてあげたのよ
ジョージとアレックス、両者のプロフを見比べた後でね
ジョージは39歳、アレックスは36歳
両者は身長も190㎝前後あって、どちらもそれなりにセクシーな雰囲気
だけど！！
両者を大きく分けたのは、プロフでの己の写真の見せ方だったわね
ジョージはいかにもマッチョな裸の背中だけを見せて、敢えて顔は見せていないの
一方、アレックスってば、雑な自撮りの顔写真だけ載せてる
あちゃ～、これではダメよー！
そりゃー、ジョージに軍配上がるわね…
だって、ジョージはセクシーでマッチョな背中だけを見せることで
「もっと見たい！気になる！」って、
女どものエロ心、好奇心を否応なしにくすぐってる！
おぉ、それなのに、我れらがアレックスってば、なーんのひねりもなし…
ええ、実際にジョージのプロフや
他にもあたしにメールを寄越して来て、
なかなか印象的だった黒人メンズのプロフのスクショも見せてあげたのよ
それでアレックスにも思うところあったのか、
その夜のうちに、彼もプロフに筋肉をパンプアップさせていた頃の写真を、
あたしのアドバイスどーりに顔は見せない状態でアップしていたわね
…それでも、唯一文句をつけさせてもらえば、
胸元を大きくはだけているのは良しとしても
…なぜ、その開襟シャツの色がオレンジだったのかと言うことよ
うーん、どーしても陽気なトロピカル感
が拭いきれない…
アレックスにそれを指摘しても、彼はこの写真でいくと言ったから
それ以上はこちらも何も言わなかったけどね
それから、筋トレでパンプアップさせた肉体のジョージに対し
アレックスってば骨っぽいというか、黒人男性にしてはどこか華奢な感じ
でも、それはアレックスが○○（あたしの地元の都市）に来てから
適当なジムが見つからずに、ろくろく筋トレも出来ずにいて
筋肉をパンプアップさせるまでに至っていないからだとも嘆いていたわ
大阪にいた時は、筋肉をパンプアップさせていたから
体の厚み、大きさが今の3倍ぐらいあったのですって！
ある時、レクサスに乗ったやくざ風情の日本人メンズに高速道路で煽られ
ついに堪忍袋の緒が切れたアレックスは高速パーキングで
同乗していた友人のバスケ選手の黒人男性と車から出て
怒声を上げながら、そのレクサスに立ち向かって行ったというの
そーしたら、2メートル近くもある高身長で
筋骨隆々の黒人男性が2名も出て来たものだから
そのやくざ風情のスキンヘッドの男と人相の悪い40代ぐらいの日本人メンズは
恐れをなして、たちまちに平謝りしてきたというの！
アレックスってば、相当得も言われぬ凄み、貫禄があったのでしょーよ
だけど、アレックス曰く、
「日本人は大抵、無条件に黒人を怖がるものさ
だから、来日して間もない頃、キャバクラで黒服を着て
バウンサー（用心棒）のバイトをしていたぐらいだよ
時給は良かったけど、面白がってキャバ嬢や客やらが
毎晩何ターンも僕に酒を飲ませるものだから
いい加減うんざりして辞めてしまったけどね」
うふふ、それでもアレックスってば同じ黒人男性のジョージに
密かに闘争心でも燃やしているのか、
「これから夏に向けて再び筋肉をパンプアップさせるべく、
トレーニングに励もうかな…」とボソッと呟いていたわね
あたしはアレックスのそーんな言葉に聞き捨てならぬと
ついついこーんなことを口走っていたわ
「えー、筋トレを今以上に激しく行うつもりなの？
イヤだな…だって、あたしの経験則上、過度の筋トレに励むメンズってば
中折れ、ED率が急上昇してしまいがちなのよ」
「え？僕はそんなことなんて、これまで１度もなかったけど？
むしろ、筋肉をパンプアップさせた方が、男性能力もより強く高まったかな」
「あ！そっか…これってば、日本人メンズだけの筋トレあるあるなのかもね
そーだよね、黒人男性と日本人メンズとではフィジカルが全然違うか…」
「キデ、どーする？僕が筋トレして筋肉をパンプアップさせたら
性欲も倍増して、セックスする時間もその分、永くなってしまうよ？」
「んもー、勘弁してください！！
」
そ、性欲モンスター
として巷の日本人メンズを
震え上がらせているあたしだったけど
そのあたしをも震え上がらせてしまうのが、
唯一、このアレックスだったわね…
to be continued…
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