「…中で余りイッたことがないって、一体どういうこと?」
どっと疲労が出て、ともすれば意識が朦朧としそーなあたしは
アナル坊やの言葉をオウム返しにすることで理解しよーとしたわ
「…おれ、ぶっちゃけ、前の穴、あんまり興味ないんですよね」
前の穴?…前の穴って、もしかして、Mのこと?
ますます聞いていて話が分からん、この世の中にそもそも
そんなけったいな男っているものなの?
「…それじゃあ、一体、何が好きなの…?」
「…おれは、前の穴より、アナルが好きなんです」
「…前の穴より、アナル…」
…え?!今、何と言いました?!
確かに、アナルって、言いました?!
さっきまでの不毛なお勤めでムダに疲れ果て、
ぼんやりとしていたあたしの目は驚きで見開かれたわ
だって、そーでしょ、こー言うと、
言い方に語弊があるかも知れないけど
それでも敢えて言わせて貰えば、アナルって、
男性同性愛者のための専用の穴だと思っていたわ
こーやって、今、あたしとアナル坊やは
由々しき状況にいるわけだけど
それでも少なくとも、あたしに欲情して
Pを押っ立ててたアナル坊やは
しっかりと異性愛者に見えたけど、
…実はバイ(セクシャル)なの…?
さすがのあたしでも未知なる人種のメンズとの遭遇に
理解が追い付かずに黙り込んでいると、
まさしくこんな状況に慣れ切っているのか
あたしの動揺なんかお構いなく、
アナル坊やは1人で勝手に話を続けたわ
「…おれ、サイト経由で割り切りの
外国人女性2名と会ったことあるんですよね
おれが横たわるでしょ、そーしたら、おれのPに1人目が
自分のアナルを使っておれにまたがる、
それから同時に2人目はおれの顔にまたがる」
おぉ、アナルと顔面騎乗、
同時の複数プレイ!!
アナル坊やの性癖に驚き引いていたあたしだけど、
そこはほら、元来の好奇心旺盛なあたしにすっかり戻り
面白がって、アナル坊やに色々と質問を浴びせかけていたわね
「ね、前の穴よりアナルの方がそんなにいいの?
何が一体どーいいのよ?」
「何て言うのかな、アナルの方が前の穴よりもっとぬるぬるとして
前の穴よりもっと締まるんですよ」
ほう!!それはとーっても新しい見解だわ!
大変興味深いですなぁ!!
「だけどさ、アナルって排泄のための穴じゃない、汚いとか思わないの?」
「洗えばいいじゃないですか」
おっしゃるとーり!…正論ではあるけど、何だかなぁ…
「何で、アナルなんかに興味を持つよーになったの?」
「ほら、AVって肝心なとこ、修正かかって見えないじゃないですか」
「そーだね」
「だけど、アナルだけはそのまま丸見えじゃないですか」
確かに!!
あたしも時々、メンズ向きのAVを見るけど、
確かにやたら、AV女優のアナルが映し出されるなぁとは思ってた
あたしなんかは、それを見せつけられて、
「ホント、いらんわ、こんな汚い映像、萎える!」
って、舌打ちなんかしたりして早送りしたものだけど
だからこそ、女性用AVではそのアナルは
画像処理で完全に消去されていたわけね
その一方、メンズ向きでは
アナル見せの需要を意識してのことだったのね
「それをずーっと観ているうちに、
アナルに興味を持つよーになったと言うか」
うーん、分かるよーな、分からんよーな話だなぁ…
確かに、始終モザイクかかって、
その全貌が明らかにされていないMよりも
ずっとオープンにして映し出されてるアナルの方に
全く女体なるものを知らぬ、
幼気(いたいけ)な少年が興味を持つよーになってしまう
そー言う話の流れも理解できぬわけでもない
だけど!!
それでも、大半のメンズは前の穴に興味を持つよーになるぞ?
いやいや…そー言えば、過去にあたしのアナルに興味を示したメンズは
数名いたりして、だからこそ、あたしはやり取り早々に
「アナル禁止!」と言って、けん制しているわけだけど
つまるところ、男ってば、
「女体の穴というあらゆる穴に関心を示す生き物なのか?!」って
アナル坊やの告白に、感慨深く聞いていたあたしだけど
本当の地獄はこれに留まらず、むしろプロローグだったわけで
そ、彼の告白は真の自分の欲望を通すための伏線みたいなものだったのよ
to be continued…
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