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(再)飽食のひと~その9~

2年前にあたしが誘惑して、ヒロシと初めてメイクラブをしたとき

 

あたしはその数か月前に出会い系サイトデビューしたばかりで

 

そ、その前は20年間もずーっとEDだった2人の夫に

 

今にして見れば、馬鹿正直に操を貫いていたわけだったから

 

あたしのMもすっかりカチンコチンでクモの巣張っていて

 

巨根系のヒロシのPを挿入するのも難儀したものだったわ

 

それが今では、お陰様で百戦錬磨を積み

 

ヒロシが正常位であたしのMにPを入れて来た時

 

案の定、一度は狭いあたしの入り口で押し返されたものの

 

彼はそれでもグッとPの先端を押し込むと

 

やーっぱり、彼のPもちょーどカリ首辺りまで入れたところで

 

一息つくかのよーに一時休止したの

 

なるほど、ここでつっかえるとは、

 

彼のPの直径は少なくとも4.5㎝を超えているわね

 

だって、タツノスケ師範の功績と言えるのか

 

今ではあたし、確実に4.5㎝程度のPならば

 

スルリと難なく飲み込めてしまうもの

 

でも、さっき目測した限りでは、5㎝もあったとは思えなかったから

 

ざっとヒロシの直径は4.8㎝ぐらいかもね

 

そんでもって、その後で彼はわずかに腰を振ると

 

そんな馬鹿なって思ったけどそのまま振動による勢いで

 

どーにかこーにか器用にヒロシは自分のPを全てあたしのMに収めてしまったの

 

それから改めてあたしに覆い被さると

 

ヒロシは深くあたしを貫いて緩やかに大きく突き始めたのよ

 

そ、非巨根系のメンズに対してはあたしはピストン運動での動きに

 

あれこれと注文をつけるけど

 

巨根系のメンズに対しては、あたしのMを占拠してしまって

 

こちらも身動き取れないよーな状態なものだから

 

ただ緩やかな突きと静止を交えて行うことをお願いするだけね

 

そ、静止して貰っている間に、あたしはあたしで

 

自分好みに自由に腰を振って、自ら中イキを取りに行くのよ

 

あーん…ヒロシのこの動き、あたしキライじゃないわ

 

うふふ、むしろ好きだったりする…

 

でも、不思議、あたしピストン運動に及んでも

 

彼にすーっかり身を委ねてしまってる

 

こんなことって、確かに珍しーわね…

 

このまま今夜はこのヒロシのピストン運動に任せてみよーかしら…ん?

 

そーんなことを考えながら振動にうっとりと身を委ねていた頃

 

ヒロシってば、こーんな縁起でもないことを口走っていたのよ!

 

「…あ、ダメだ、イッてしまう…!」

 

「え?ええー??嘘でしょ、ガマンしてよ!

 

だって、あたし、もー少しでイキそーなんだから!」

 

…でも、ヒロシのヤツ、ガマン出来なかったと見たわ

 

いいえ、そー口走っていた頃には、既に射精してしまっていたのよ

 

だって、そー言う少し前から、

 

ヒロシのPが少し柔くなったのをあたしは感じていたわけだし

 

でも、ヒロシはそれでもピストン運動を緩めたり止めたりせずに

 

あたしのために同じテンポで続けてくれていたわ

 

さてと、それならあたしも慌ててイッてしまわないと!

 

「ねぇ…そのままの動きであたしのもっと奥を突いて!

 

…あぁーん、そーよ、そのまま、その動きで…止めないで!」

 

あたしはうわごとのよーにそーつぶやくと、

 

いつしかあたしは自分の脚をヒロシのすねに絡めて

 

それから自分の両腕をヒロシの背中に回すと力を込めて抱き寄せたの

 

そーね、あたしから一瞬たりともヒロシを離すまいとしてね

 

そしてあたしはいきみながら全身を硬く緊張させると

 

次の瞬間には叫んでしまっていたわ

 

「あーん、イク、イクぅ…!!」

 

ヒロシはそんなあたしを見届けた後でしばらくしてからPを引き抜いたの

 

中イキの余韻に浸るあたしの隣に再びヒロシは戻ってくると

 

あたしはついつい習慣でヒロシにも腕枕をねだっていたわ

 

「え…?腕枕…?」

 

ヒロシはあたしのそんなお願いが意外だったのか少し驚いていたものの

 

あたしに腕を差し出すとあたしはヒロシにバックハグをされる形で

 

ピタリと彼に体をくっつけたの

 

愛し合った直後だったせいか、彼の体温は驚くほど熱かったわね

 

そ、最近あたしがメイクラブをしたメンズの中ではピカイチの体温だったわ

 

そーなのよ、最近は老いも若きも関係なく

 

ひんやりとした体温低めのメンズが多かったりするものだから

 

これにはちょーっとばかり驚いてしまったわね

 

なーるほど、ヒロシってばやーっぱり、

 

あたしがずーっと見込んでいた男だけあって

 

その体内には溢れんばかりの生のエネルギーが宿っているというわけねって

 

そ、あたしはまーったく何の根拠もなく

 

体温の高い男に全幅の信頼を寄せていたりするわ

 

M神様はそれをしたたかに嗅ぎ取っていたからこそ

 

ヒロシとあたしをこーして結び付けよーと躍起になっていたのね

 

だけど!!

 

高過ぎるヒロシの体温にあたしはすーっかりのぼせてしまったのか

 

突然、咳が激しく出て、止まらなくなってしまったの!

 

たぶん、急激に体が温められて咳中枢が刺激されたのね

 

一旦こーなってしまえば、あたしがお守り代わりに常に持参してる

 

咳止め飴を舐めたり、水を飲んだりしても、もーお手上げだったわ

 

「…ヒロシ、ごめん、腕枕いいわ、残念だけど

 

ヒロシの体温で急激に体が温められて、

 

どーやら寒暖差アレルギーが出てしまったみたい」

 

あたしは泣く泣くヒロシから離れると冷たいシーツにくるまり

 

口元を手で押さえながら咳が少しでも治まってくれるのを待ったわ

 

あたしがまたもや激しく咳き込むと、

 

黙ってヒロシはあたしの背中をさすってくれたりしてね

 

あたしの咳のせいで2人とも一晩中余り眠れずに

 

翌日、肝心の大会議で2人して居眠りしがちだったとしても

 

一体誰が責められると言うの?

 

そんでもって、大体、人前で取り繕うと言うことをしない、知らないあたしってば

 

翌日、昨夜の今日での気安さからついついヒロシに

 

寝不足とこじらせた風邪からまだ完全に体調を回復していなかったと言い訳をして

 

あたしの重た過ぎるバッグを代わりに持ってとこっそりと頼んだつもりが

 

タイミング悪く、一緒に出張で上京していた

 

同い年の女性の同僚に目撃されてしまったの

 

「だったら、お礼に何かご馳走してもらわなきゃな汗

 

「あ、そ、そーだね、何か後でお礼させてもらうよ汗

 

なーんて、ヒロシは慌てて白々しく弁解するかのよーに

 

彼女に聞こえるよーにそー言うと

 

あたしのバッグをずーっと持ち歩いてくれたけどね

 

あたしも内心しまった、やっちゃったと思ったけど、

 

でもしてしまったことは仕方ないわ

 

それに、あたしはそもそも婚姻の事実を公表していない夫との

 

職場での不倫を長年疑われているぐらいだから

 

ま、不倫疑惑の1つや2つぐらい、今更どーってことなかったけどね

 

だから、こーんなことで慌てうろたえたって仕方ないわって

 

直ぐに気持ちを切り替えたけどね

 

ちなみに、そのバッグとは、プラダ復刻版のチェーンバッグね

 

確か、プラダの人気が出始めた頃、

 

ちょーど英文科の女子大生だったあたしは同じモデルの旧型のバッグに

 

英英辞書、和英辞書、英和辞書をこれでもかって詰め込んで通学していたものよ

 

そ、当時はまだ電子辞書だなーんて、文明の利器はなかったんでね

 

それを思い出して郷愁から衝動買いしてしまったものの

 

素材が旧式モデルよりも改良されたのかも知れないけど

 

価格も3倍にも跳ね上がって驚いてしまったけどね

 

そんでもって、あたしはそれを買い替えたばかりの

 

VAIOのノートPC用バッグにしていたの

 

だけど!!

 

今ではすーっかり男との情事をブログに書くことに飽いてしまったあたしは

 

折角ノートPCを持参して上京しても使うことはなかったけどね

 

ヒロシとあたしとの逢瀬の話を読んで覚えてくれている読者の人は

 

薄々、気付いてくれるかも知れないけど

 

前回のジミーチュウのバッグといい、今回のプラダのバッグといい

 

なぜかヒロシとあたしの間ではブランドバッグが禍の元として登場するわね、笑

 

もちろん、会議を終えた後で、帰りの飛行機が出るまでの間に

 

ヒロシとあたしは他の同僚らの目を避けて搭乗口とは別のターミナルに移動すると

 

一日中バッグを持ってくれていたお礼に

 

そこで2人だけの密やかな夕飯をヒロシにご馳走したのよ

 

「ねぇ、あたしが退職しても、出張等で上京したらあたしに連絡ちょーだいね」

 

今度はいつこーして2人きりで会えるか分からないあたし達だからこそ

 

こーやって少し気の早い約束をヒロシと交わしながらね…

 

to be continued…

 

 

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