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(再)愛人、クビにします!~その16~

ゆーや、おつかれさんブルーハート

 

さ、今夜も、愛人帝王学レクチャー始めるわよブルーハート

 

あら、今夜も、ゆーやから発言したいことがあるの?

 

いいわねぇ、その積極的な姿勢ブルーハート

 

さすが、期待の大型新人愛人って風格ブルーハート

 

さて、何かしら?

 

ツヨシトオル2大巨頭ポンコツ愛人ドクロ

 

さすがにクセが強すぎて、キデねーさん

 

その恐れを知らぬ体当たり

 

彼らにタックルしても、彼らは難攻不落

 

相変わらずの奇人変人うんちぶりを崩すことなく

 

むしろ、キデねーさん跳ね返して

 

突き飛ばすぐらいの威力の持ち主です。

 

もはやその姿には嫌悪感どころか

 

軽く尊敬すら覚えるぐらいです。

 

でも、キデ’s men で一番まともであるがゆえに、

 

無個性凡庸とさえ評される、失礼、言い過ぎましたあせる

 

第2愛人ヒロシ師範

 

キデねーさんカオスドクロうんち

 

そのまま無抵抗巻き込まれていく

 

そんな危うさを感じて、同情を禁じ得ませんあせる

 

…あら、随分、はっきりと言い切ったわねチュー汗

 

そーねぇ、ある意味、的を得た意見チョキ

 

前回のレクチャーでは、

 

酩酊気味ヒロシあたしホテルのバー

 

2人大声で飲んでいたものだから、

 

知らず知らずのうちにヒンシュクもやもや汗

 

買ってしまっていたというところで終わっていたわねチューあせる

 

気が付いたら、バーにはあたしたち2人しかいなくなっていたわねドクロ

 

それでも気付かずワイワイ2人で飲み続けていたら、

 

やがてバーテンがあたしたちのテーブルへやって来て、

 

ラストオーダーとなりますが、いかがなさいますか?

 

って訊いて来たのびっくり

 

そこであたしたちもようやくお開きにすることにしたのよチョキ

 

あたしが先に立ち上がって、その後をテーブルで支払いを済ませた

 

ヒロシおもむろに立ち上がったの

 

そーしたら、何を思ったのか、

 

ヒロシがそのままあたしに抱きつこーとしたのよ

 

あれは今から3年前の話ね、

 

当時はまだあたしは「貞淑妻」だったから

 

突然のそんなヒロシの行動の意味が分からず

 

こんなあたしでも怖くなって咄嗟によけてしまったのよ

 

だって、当時のあたしはただヒロシお酒を飲みながら

 

付かず離れずの絶妙な関係のあたしたちに漂う

 

ロマンティックな雰囲気

 

楽しみたかっただけだものチューあせる

 

今にして思えば、これが一番エロくて

 

ズルい考えだったと思うけどニヤリ

 

ちなみに、随分後になってヒロシ

 

「どーしてあのとき、あたしに抱きつこうとしたりしたの?」

 

って訊いたら、

 

ほぼ毎晩スナックに飲みに行くヒロシは、

 

「飲み屋のねーちゃんに帰るときにする挨拶を同じよーに

 

キデにもしよーとしただけ」ですってえー

 

あのねー、あたしは飲み屋のねーちゃんじゃなくて

 

貞淑な人妻だったわけ、そりゃあ、驚くでしょーよってねえー

 

今みたいな、海千山千の女になっても

 

やっぱり酒に物を言わせて

 

こちらに触れたり口説いて来るヤツうんちには

 

嫌悪軽蔑しかないわねえーブー

 

素面で堂々と口説いて来いよ!ってねえー

 

閑話休題もやもやあせる

 

そーしたら、バランスを崩したヒロシ

 

そのままキレイなうつ伏せ

 

床に倒れてしまったのドクロあせるあせるあせる

 

リノリウムの固い床と、ヒロシが落ちた所が

 

ちょうど階段へとつながる所だったものだから

 

ヒロシ鋭角階段の縁

 

サクッと切ってしまったのガーンあせるあせるあせるあせる

 

いいえ、あれは切ったというレベルではなくて

 

もはや裂けていたわねゲッソリあせるあせるあせる

 

アルコール摂取した直後だったから、

 

とにかく流血が凄かったわゲッソリ

 

あたしはどーやら知らずのうちに

 

声をあげてしまっていたみたいだしガーンあせる

 

騒動に気付いた店員慌てて

 

あたしたちのところへ駆けつけて来たのネガティブネガティブネガティブ

 

あたしもさすがに慌てて倒れたまま微動だにしない

 

ヒロシの元へと駆け寄ったわあせる

 

だってヒロシうつ伏せになって倒れたまま

 

痛いとも何とも反応がなかったものチューあせる

 

失神したのか、それともいよいよ

 

死んでしまったのかと思ったわネガティブ

 

恐る恐るヒロシひっくり返してみる

 

何とヒロシ泥酔して

 

眠り込んでしまっていたのよえー

 

でもその間も裂けた傷口から

 

どくどくが流れているわけゲッソリ

 

あたしは階段に腰を下ろすと、

 

自分の太ももヒロシを乗せて

 

店員から渡されたタオルヒロシ

 

止血していたわねガーンあせる

 

それまで間接照明薄暗かったバーの室内は

 

店員が慌てて点灯した蛍光灯直接照明

 

病院を連想させるかのよーな明るさになっていて

 

ついついあたしは自分の置かれた状況も忘れて

 

バーでもこんなに明るい照明を点灯させることあるんだって

 

ちょっと感心して見入ってしまったわねびっくり

 

そんな明るい照明ヒロシも一瞬

 

目が覚めたのかぼんやりとした目

 

あたしの顔を見たかと思うと

 

あたしの様子をうかがうような表情で

 

そろそろと両腕をあたしの腰に回してしがみついて来たのえー

 

そーすると満足したのか、再び彼は眠り込んでしまったわあせる

 

そこまでしてあたしに抱きつきたかったのかと

 

呆れずにはいられなかったけどえー

 

こうして大変な怪我をさせてしまったという

 

引け目があったからされるままにしておいたけどねニヤリ

 

ずっとうろたえてる店員から

 

止血のためのタオルを何枚も渡されながら

 

救急車をお呼びしましょうか?

 

って訊かれたけど、

 

深夜のホテルのしじま

 

無粋な救急車のサイレン

 

破りたくなんかなかったから

 

代わりにタクシーをお願いして

 

近くの緊急病院までヒロシを運ぶことにしたのえー

 

タクシーまではバーの男性店員

 

ヒロシ車椅子で運んでくれたけど

 

病院に着いてからはあたしが1人で車椅子を探して

 

タクシーの運転手と一緒にヒロシをどうにか

 

車椅子に乗せるとそこから先はあたし1人

 

不慣れながらも車椅子を押して

 

診察室まで運ばなければならなかったわドクロ

 

車椅子押すのって結構大変なのよねえー

 

コツを知らないと、本当に苦労したわネガティブ

 

しかもその時のあたしの服装と言ったら

 

すっかりデート仕様リボンで、

 

ウールのプリーツスカートスカートモヘアのセーターセーター

 

ハイヒールパンプスハイヒールおろしたての真っ白な

 

ジミーチューの革のハンドバッグカバン

 

余計に動きにくかったわねえー

 

いつまでもしつこく流れ出る

 

ヒロシ止血しながら

 

特にバッグには血がつかぬよーに、心を砕いたものよえー

 

診察の後で、ヒロシ泥酔して眠っている間

 

麻酔なしヒロシ

 

縫ってしまおうと話になったのだけど

 

いざヒロシの額を触ろう医師がしたものなら

 

眠っているはずなのにヒロシ医師の手

 

自分の手で追い払うのよ、何度試みてもねえー

 

仕方ないから、縫うのは止めて

 

医療用テープを貼って対応することにしたの上差し

 

念のために精密検査もしておきましょうという話になって

 

その検査が終わるのを待つ間、やっとあたしも人心地ついて、

 

「大変困った状況になってしまった、さてどーしたものかとあせるあせるあせる

 

初めて青ざめてきたわネガティブネガティブネガティブ

 

もしもこのままヒロシなんかあったとしたら

 

彼の下で働く大勢の従業員は大混乱に陥るかも知れないし

 

第一、あたしとは犬猿の仲だったけど、彼の妻に対しても

 

大変申し訳なく思ってしまったしネガティブネガティブネガティブ

 

おぉ、そーだ電球キラキラ

 

引率責任者である私からの報告

 

辛抱強く待っている上司でもある夫

 

まずはとにかく報告せねばって、

 

恐る恐る電話をしたのよガーンあせるあせるあせる

 

敢えてその場ではあたしとヒロシが

 

何をしていたのか具体的には報告せずに

 

「ただ一緒にお酒を飲んでいたら

 

酔っ払ったヒロシがつまづいて額を切ったから

 

今その付き添いで病院にいる

 

そんなに大きな怪我でもないみたい」とだけ伝えたの

 

驚いた夫は

 

分かった、また何かあったら連絡してくれ

 

としか言わなかったわニヤリ

 

精密検査でも何の異常もなく血も止まったヒロシ

 

華奢なデートスタイルをした、非力な女1人で、

 

彼のホテルの部屋まで運ぶのは

 

なかなかの重労働だったわねネガティブネガティブネガティブ

 

さっきの高級ホテルキラキラと違って

 

エコノミービジネスホテルのスタッフは

 

そこまで宿泊客に寄り添ってはくれないしねえー

 

完全に脱力してしまった、

 

あたしよりもはるかに体の大きな

 

成人男性を運ぶことの大変さと言ったら!笑い泣き

 

きっとこんなとき、介護経験のある人だったら、

 

もっと効率よく対応出来たでしょうねドクロ

 

ホント、ただのかさばって重すぎる肉の塊

 

と化したヒロシ憎しみドクロしかなかったわねえー

 

翌朝、酷い二日酔いに襲われたヒロシは

 

昨夜のことは何1つ覚えていないと言うしもやもや

 

1回目ヒロシとの東京出張では

 

以上のような、実にトホホな大惨事ドクロ

 

があったというわけよチュー汗

 

もちろん、後で上司である夫から

 

ヒロシあたし2人

 

こっぴどく説教まで受けるという

 

おまけもついてきたわけだしチューあせる

 

このときからはますます

 

ヒロシ警戒するようになってしまったしネガティブ

 

ホント、ゆーやの指摘するとおり、

 

あたしは自分の欲望を果たそーとして、

 

それに怖いぐらい忠実に従うけど

 

いつでも最後は空回りして何も欲望が果たされることなく

 

終わってしまっているのよねチューあせるあせるあせる

 

いつでも無駄にカオスな状態ドクロ

 

だけを作り出して、

 

周りの人々をばっさばっさとなぎ倒しながら

 

あたし本人はケロリとして

 

嵐のように立ち去ってしまうというか照れ

 

そして、

 

ヒロシにはもー懲りたもーいいわブー

 

って思っていた筈なのに

 

喉元過ぎれば熱さを忘れるというのか、

 

それからわずか2年後

 

また同じシチュエーション

 

自ら作り出してしまうとは…

 

あたしって、ホントに懲りない女だわねチューあせる

 

あら、もーこんな時間あせる

 

今日のレクチャーはここまでよウインク

 

この続きは、また明日ねブルーハート

 

しっかりと学んで、

素敵な愛人さんになってね♡

 

間違っても、トオルみたいな

 

ポンコツ愛人になってしまってはダメよえー

 

それでは、またね〜ブルーハート

 

 

 

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