メンズの大半は、自分の乗る車種、車色までは
割かし気軽に教えてくれたりするのだけど
車番となると、そこは警戒するのか教えるのを躊躇したりするのよねぇ
それにこちらだって、まだ得体の知れぬ、
そ、どこの馬の骨の者かまだ分からぬ者の車にいきなり乗り込む側だって
実は毎回慣れずに、ものすごーく勇気がいることだったりするわ
だから、最近は車の外で敢えて落ち合って、
それからメンズの車へと乗り込む方式を盛んに採用していたりするけど
その一方で、カイトってば、割り切り女性との待ち合わせで悪慣れしてるのか
実にあっさりとあたしに車番を教えたかと思うと
実に無防備に自分の勤務先の社名が刺繍された作業着でやって来たのよ
ちょっと、話が逸れるけど、ホント、最近の作業着ってば
ヘンにおしゃれ路線に乗っかっちゃって、萎えるわねぇ
だって、その見てくれは、その割には決しておしゃれではないけど
そーねぇ、何だかスポーツウェアのよーな、
実に中途半端ないで立ちになっちゃって
作業着フェチのあたしとしては、昭和の時代に主流だった、
あのいかにも会社支給って感じの、ダサい、ぺらぺらでいかにも
「THE ブルーカラー」って感じが妙にエロくて
そそられて良かったんだけどな…
さてと、話をカイトに戻しましょ
あたしが該当の車を見つけて近づき、
外から中を覗き込んで人影を見つけて会釈すると
中の人影も会釈を返して来たから、
あたしはドアを開けて乗り込んだのよ
「こんばんは、はじめまして、キデです」
カイトはあたしをチラッと見てぼそぼそと返事を返すと、
緊張して恥ずかしーのか、
後はまじまじとあたしを見ることなく、車を走らせたわね
そ、予め、セフレトライアル会場となるホテルの名前は伝えてあったの
だから後は自分で最適と思われるルートを検索して運転してねと
「…本当に、47歳なんですか?35歳ぐらいにしか見えないですけど…」
カイトはハンドルを握ったまま、こちらを一瞥することもなく
そんなことを実に2回も繰り返して言ったわね
あらー、坊や、一丁前にお世辞も言えたりするの?
いいわねー、何度でも言っちゃってちょーだい!
それで、こちらも気分がすっかり良くなって、
セフレトライアルで手心加えちゃうかもよ?w
…いえ、それとも、真正の熟女好きには
あたしでは物足りなかったかしらん?
色気、貫禄、物足りなかったのかしらん?
…尤も、別れ際にカイトに「あたしのこと、どーだった?」
って訊いてみたら、一応「大当たりです!」とは言ってくれたけどね
さて、暗い車中でまじまじと運転するカイトの横顔を見たら
ホント、事前に見せてくれた写真どーりの、
おめめぱちくりとした美形の青年であったわね
写真よりも短く刈られた髪はナチュラルな黒髪のままで
建設関係の仕事に従事するメンズにありがちな、
いかにもやんちゃって雰囲気はどこにもなかったわ
そ、まだ現役の高校生ですって言われても十分通用するよーな、純朴さね
緊張のせいなのか、黒目がちの目は少し濡れて光っていたわ
あーん、バンビみたいで、可愛いー!
小柄な彼は、確かに全体的に華奢な体つきではあったわね
でも、この世代ってば、男女問わずにみんなまだ贅肉なんてないから
大抵華奢だけどキレイに締まった体をしているものよ
だけど!!
これは、後で2人で一緒にお風呂に入ったときに分かったことだけど
カイトってば、仕事柄実に20キロ近い資材、それから10キロもある、道具を毎日運搬するものだから
それで鍛え上げられた上腕は別人のよーに筋肉質で太かったわね
おまけにその上腕に少なからず毛が生えていたりなんかして
そこだけ妙に大人の男って感じがしてあたしも思わずドキリとしてしまったわ
そ、あたしはこーやって、日々の労働で鍛え上げられた、
ムダのなくて硬い、「THE 機能する筋肉」が大好きなのよ!
昨今のブームとなってる、筋トレでパンプアップされた
風船のよーなふわふわ膨らんだ筋肉は観賞用としては素敵だけど
あたしにとってそれがセックスアピールになるかと問われれば
まさにNO!だわね
それに、ここだけの話、マッチョな肉体のメンズって
抱擁されるには気持ちいいけど
案外、Pは中折れ率が高かったりするものなのよ
だって、精力が全て筋肉に奪われ集中してしまっているからね
だから、あたしは相手のメンズが筋トレ好きと聞いたなら敬遠するかな
さてと、話をカイトに戻しましょ
ガチガチに緊張しているのが分かったから、
あたしもそんな彼の緊張を少しでもほぐしてあげるべく色々と話しかけたのよ
そ、がちがちに硬くなるのは、Pだけで結構よw
「ね、今、めっちゃ、緊張してる?」
「はい…」
「ね、だけど、Pだって硬いのよね?」
「はい…」
あーん、何したって、どーであっても、もーカワユイんだからー!!
あたしはそこで堪らなくなって、
思わずカイトのPの膨らみ辺りに触れてみたの
うふーん、確かに硬くなっているわね♡
そ、あたしと逢瀬に臨むメンズは、あたしが車に乗り込んだ瞬間から
こーやって逞しく勃起してくれていないと!
そーでないと、十中八九、後でそれはそれは恐ろしー
中折れ地獄を見ることになりますぞ
それはそーと、あたしには予感…いえ、こちらの願望ね、があったの
このメンズには是非ともセフレトライアルに合格して
今度こそながーくセフレとして定着して欲しいと
そーそ、それからこのカイトもやっぱ、
出会い系サイトで出会うメンズの常として
若干だけど年齢詐称していたの!w
カイトってば、実年齢はまだ22歳だったのよ!
そ、来年の3月をもって、やっと23歳になるらしーわ
だから、あたしが逢瀬して来たメンズの中で正真正銘、最年少ね!
それについてはホテルに入ってから、話の流れで知るわけだけどね
一応事前に確認し合った取り決めとは言え、
それでも、あたしは自分の息子のよーなカイトに
ホテル代を全額負担してもらうのはどこか忍びなかったわ
それならばと、通常のセフレトライアルで使用するホテルの約7割程度の金額で済む
その分、設備などは若干落ちるホテルKへと案内していたのよ
そ、ここは少し前に別れたばかりの、あたしの元・東のセフレ筆頭だった
タツノスケ師範がこの界隈でコスパのいいホテルをよーく調べて見つけた、
あたしたちがつかの間、根城としていたホテルだったから
あたしにとっても勝手の知った、
使い慣れたホテルでちょーど良かったこともあったわ
あたしたちが最後に致命的壮絶な痴話喧嘩をした、
あの魔の鏡張りの部屋さえ避ければね
そ、だから、英検2級なみの難関さを誇る、その合格率わずか28%という、
セフレトライアルを見事勝ち抜いて来た、我が少数精鋭のセフレメンズには
晴れて2回目からの逢瀬はもっぱらこのホテルKを案内しているのよ
そーこしているうちに、カイトはホテルKの敷地へと車を乗り入れたの
「どこの部屋にしますか?」
このホテルをよく利用している強者は、
実はこのホテルKがこの界隈では一番コスパがいいことを知っているのね
まだ月曜の夜20時前だというのに、ガレージ形式のそこはもっぱら車や
タクシーなどで乗り付けたらしー客が在室しているという看板で
既にほとんど埋まっていたわ
あの鏡張りの部屋は201号室、
そこさえ入らなければ、どこの部屋でもいいわ
あたしたちは目に入った空室のガレージに車を入れると
部屋に続く階段を登って行ったのよ…
to be continued…
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