観念して四つん這いになったあたしに
アレックスはいそいそと自分のPを差し込んで来たの
確かに彼はアジア人メンズに比べるとはるかに経験豊富と見えて
女性向きの緩やかで小刻みの
いわゆる「(女体を知り尽くしてる)大人の男」の突き方をしたわ
だけど!!
スーパー巨根で、かなり上向きに反った彼のPはただでさえ痛いのに
あたしが苦手とするバックで痛くない筈がない!!
あたしは眉間に皺を寄せながら、歯を食いしばって早く果てろって
ほとんど呪わしー気持ちで耐えていたわね
おぉ、ガマンを強いられるということはホント、人をどこまでも卑屈にさせるわね
あたしはこんな時、馬鹿げていると自分でも分かりきって呆れてしまうけど
それでも、ついつい思い出さずにはいられないことがあるのよ
あたしは自分でも自己肯定感が高めの向かうところ敵なし、
実に怖いもん知らずの女だと自負してるけど
そんなあたしでも、こーやってガマンを強いられるとき
その目の前の現実のガマンを強いる不快な出来事から気を紛らわせるために
わざと他の不快な妄想と置き換えて
誤魔化したくなるのかしらと思っているのだけどね
それは…
タツノスケ師範がポロリとあたしにこぼしたことがあったの
「俺のもう1人のセフレは、30そこそこで痩せぎすで陰気な女でさ
抱かれ慣れしていなくて抱いていてもつまらないんだけど
でもそんな彼女に、俺が中イキを教えてやったら涙流したんだ
その彼女は、バックで突かれるのが好きなんだけど、
でもその割には、イクのに時間がかかるんだよな…」
そこであたしは、その見知らぬ女とタツノスケ師範とが
よりによってあたしが苦手で未だに中イキを感じられないバックで
さも仲睦まじげにまぐ合う光景をついつい妄想せずにはいられなくなるのよ
そして、あたしは自分でもうんざりしてしまうけど
どーしーよーもないぐらいに2人に嫉妬してしまうの
だって、そーでしょ、あたしが未だに得られていないバックを2人は楽しんでる
そーよ、タツノスケ師範は実はバックフリークなの
だって、嫌がるあたしにでさえしつこく寝バックを迫ったぐらいだもの
それに、彼はそのセフレ嬢に中イキを教えるという、
新たな性開発を施してやったわけで、あたしにはされなかった
だって、彼はあたしに吐き捨てるよーにこー言ったもの
「お前はこだわりがいちいち強過ぎて厄介なんだよ
それに、これまでのセフレ嬢はみな性格は控えめで俺に従ったが
お前だけはやたら俺に歯向かうし、だからお前の性開発はとうに放棄したんだ」
そ、あたしがずーっと彼から得たかったものを、そのセフレ嬢は手に入れてるの
それにあたしは知ってるのよ、タツノスケ師範が散々あたしの前で
どーせ、パフォーマンスでそのセフレ嬢の悪口を言ってみたところで
彼は自分に従順な彼女を結局手放せずに
今でもきっと何事もなかったかのよーに
あたしを失ってしまった後で逢瀬を再開しているだろーこと
…って、違ーう!!
だからと言って、あたしは彼に対して
未練があるわけじゃない、やり直したいわけじゃない!
ただ、あたしは彼の言動でズタボロにされてしまった自尊心を
どーにかして回復してしまいたいだけ!!
そ、強迫めいてる、もはや狂気染みてる、
あたしがバックで未だにイケないこと
連続イキ出来ないことに対して過剰過ぎる劣等感を抱いていること
分かってるけど、今時点ではあたし自身でもどーしよーもない…
でも、いいわ、あたしという女は、いつか必ず乗り越えられる筈だから
今はそーやって、あたしを好きなだけ弄(もてあそ)べばいいわ、見てらっしゃい…
あたしはそーやって散々自分を
自分のしょーもない妄想で傷つけ苦しめた後でハッと我に返り、
ちょーど右側の壁に張めぐされた鏡をチラリと見たの
アレックスは南国の卑猥な木彫り人形みたいに
カクカクと単調なピストン運動をしていたわ
時々は自分の乳首さえ両手で触りながら
うふふ、それはアレックスが射精することに向けて
まさに集中しているというサインなの
あたしは不快な痛さでついつい喘ぎながらも室内が薄暗いことをいいことに
薄目でチラチラと確認していたわ
あー、さっさとイッてくれんかなって実に苦々しー気持ちでね
だけど!!
いつまでも辛抱強く待っても、なかなか彼がイキそーな気配がない!!
だから、あたしはついに見かねて彼に訊いたのよ
「…ね、アレックス、イカないの…?」
そーやってあたしから声を掛けられてほっとしたかのよーに
アレックスってばこー答えたわ
「…キデがイキたいのじゃなかったの…?」
そーんなわけ、ないでしょ?!
あたしがバックがキライで避けていることはこれまでにも散々言ってきたはずよ
そもそも、渋るあたしにお構いなく、バックを求めたのはそちらでしょーが!!
…って思ったけど、アレックス言うところの
「何も言わない日本人女性」のあたしは
そーんな忌々しー思いなど、一切おくびにも出しやしなかったけどね
自分の欲望に対して勇み足だったアレックスは
収拾つかなくて困っていたのでしょ
どこかホッとした感じであたしからPを引き抜くとあたしの隣で横たわったの
「…あたしたち、もー少し休憩すべきだったのよ…」
「そーだな、休憩しよう…」
アレックスはそこで初めてあたしに自ら腕枕を差し出すと
あたしを背後から抱き寄せて
そこからあたしたちはたーっぷりと
小1時間ばかりピロートークを楽しんだのよ…
to be continued…
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