おつかれさん
そうそう、昨夜の話の続きね
仕事ではずっと車を運転しているユーキが
マイカーを持っていない理由は説明したけど
それなら、車を使わなくても行ける
私の自宅近所の商店街にあるホテルがあるわって
提案したら、ラインで彼はこう言ったの
「駅近いから、おれも行きやすい!
キデさん、たくさん遊ばれているのね」
「あはは、否定はしません
私、性欲強いので(笑)」
「ねーさん、勉強になります笑」
「ユーキくんじゃなくて、ユーキでいいですよ」
「おれもねーさんてよぼ笑」
そのとき以来、ユーキは私をねーさんって
本当に呼ぶようになったの
私としては、馴染みなくて、
他の平成メンズが呼ぶように、
キデさんの方がいいかなって思ったりしたけど
でも、ベッドの中で
「ねーさん、乳首が感じるんだ」
なーんて言われた日にゃ、新鮮でエロいかも
って妄想したら、何かそれもアリかなって思えて来たのw
それからユーキは私が東京出張に出かける前日まで
仕事が終わると毎晩、私にラインを送って来たのね
そこでユーキは、新婚時代に既に
勤め先の15歳も年上の女性としばらく関係を持っていたこと
年上の母性を感じる女性に甘えるのが好きという割には
「どーして、タメの女性と結婚したの?」って訊いたら
「それが一番の謎笑」って返して来たりしたわね
でもね!!
私が平成メンズとやり取りをしていて
いつでも疑問に思うことがあるのよ
彼らは決まって、数日間はべったりと私と
密に連絡を寄越してくる、
そんなスィートな時期があったかと思えば
そっからぱったりと、
まるで手のひらを返したかのように
既読スルー地獄が始まるの
私自身、あまりベタベタするのが好きじゃないから
それはそれで別に構わないのだけど
でも急に態度が一変するからびっくりするし
挙句の果てには、こちらの逢瀬の日程の問い合わせの
連絡まで既読スルーするようになってしまって
そんでもって、自分の気が向いた時だけ
一言二言、会えるよなんて返事を寄越してくるものだから
さすがの私も頭にきて、
それで何人かのメンズをクビにしたことがあるわ
あの手のひら返しって、一体何なのかしらね?
未だによく分からないわ
そんでもって、これと全く同じことが、
このユーキにも起こったのよ
私が東京出張に行く前夜には、
「ねーさんと是非とも会いたいから、
ねーさんの都合のいい日に合わせて
シフトの休みを入れるよ
だから、遅くとも2月末までには
教えてね
それから、出張中はえっちもだめね!」
って言われたから、出張から戻って来て
そのとおりにしたのに
今度はいつまで待っても
既読すらつかなくなって
連絡さえも全然取れなくなってしまったの
つまり、これは
フラれてしまったということかなって
さすがの私も理解したわね
あら、もうこんな時間
早く寝ないと、お肌に響いてしまうわ
この続きは、また明日ね
あ、それはそうと、
トオルはいつ私と逢瀬出来るの?
…いいわ、返事は、今夜は要らないわ
だって、またいつものように
誤魔化されるだけでしょ
それでもね、トオルのいいところは、
私のラインに必ず既読をつけてくれるし
既読スルーが続いたとしても
深夜に帰宅してからまとめて返事をくれたり
それさえもムリな時は
せめてスタンプでも返してくれるところよ
得てして、昭和メンズにはそういう
義理堅い優しさっていうのがあるわね
そうね、今夜は何だか寂しくなって来ちゃったから
やっぱり何か、優しい返事をちょうだい
待ってるわ、またね
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