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情が深すぎる男~その4~

トオル

今回は先にお風呂に入ろう

 

と、ホテルの部屋に入るなりトオルは言って

 

お湯を張るべく、浴室へと消えた

 

やがて戻って来ると、トオルは

 

ベッドに洋服のまま腰かけているキデを見て

 

キデの好きな、あの甘やかな声でキデの名を呼ぶと

 

そのままキデを押し倒した

 

いつでも逢瀬の直前にシャワーを浴びて

 

身支度をする二人は

 

ホテルに着くなり、シャワーも浴びずに

 

そのままメイクラブに耽るのだが

 

今回、そうではなくてトオルから

 

シャワーを浴びたいと言ってきたところを見ると

 

トオルの言う通り、激務の最中に抜け出して

 

シャワーも省略して慌ただしく

 

車で片道1時間かけて

 

キデに逢いに来てくれたのだろう

 

キデはそんなトオルがますます愛おしくなった

 

トオルはいつものように

 

上からキデをじっと見下ろすと

 

唇を重ねて来た

 

そして途中で小さくトオルが

 

息継ぎをするのが聞こえるまで

 

長くて甘やかなキスが続いた

 

そしてまたもや唇を離すと

 

トオルはキデを更に愛おしそうに見つめて

 

またもや飽きることなくキスを重ねるのだった

 

そんな風にキスをされたのは、

 

セフレからはもちろんなく

 

これまでキデが愛してきた恋人や

 

愛人からもされたことがなかったので

 

やたら恥ずかしく戸惑ったものだが

 

トオルらしいと、今ではすっかり

 

馴染み深いものとなっていた

 

シャワーの後でと言ったのに

 

キデのことがもっと欲しくなったのだろう

 

トオルはキデのツインニットの

 

ボタンを外すのももどかしく

 

ニットの裾から手を差し込むと

 

キャミソールをまさぐり

 

ブラにたどり着くとキデの胸に触れた

 

同時に無意識にだろうか

 

トオルはズボン越しに下半身を

 

キデに強く押し付けて来た

 

固くなった自分のPをさらに押し付けてきて

 

それはあたかもその存在を

 

主張するかのようであった

 

いいえ、意識的にだろうか

 

なぜなら、キデはブログの過去記事で

 

 

 

 

私と一緒にホテルの部屋に入った時から

 

既に勃起をして固くなっていないと

 

そのあとのメイクラブでも

 

まー、ズタボロだわね…

 

と辛辣に書いていたので

 

気に入った、あるいは気になる記事は

 

タバコの休憩タイムに何度でも読み返すと言った

 

トオルのことだから

 

自分はそうではないことを

 

アピールしたかったのだろうか

 

否、でもそんなことをする余裕も

 

見たところなさそうだが

 

わずか4日前に20代のセフレと

 

濃厚な情事を済ませていたキデは

 

先月の中旬にキデを抱いたきり、

 

仕事にかまけて一人寝の寂しさを

 

ずっと味わっていたトオルとは違って

 

トオルの愛撫に次第にそそのかされながらも

 

どこかずっと落ち着いている自分もいた

 

このままではせっかくのおろしたてのニットが

 

伸びてダメになってしまうわ

 

そう静かに思うと、トオルがキデから一瞬離れた隙に

 

キデはニットもスカートもストッキングも一気に脱いだ

 

ちろちろとバスタブにお湯を張る音が聞こえて

 

あれは自動でお湯が止まるやつかしらん

 

それとも手動で止めなくてはならないやつ?

 

少し気が散って、キデはトオルに訊いた

 

お湯は自動で止まるの?

 

…自動で止まるよ

 

かすれた声でトオルは答えた

 

それならいいわと、キデもトオルの愛撫に集中した

 

繊細なレース使いに勝手が分からず

 

トオルがキデのランジェリーの上で

 

指先をもぞもぞとさせているので

 

キデは人知れず微笑むと

 

トオルのためにキャミソールもブラも

 

ショーツも全て脱ぎ去った

 

キデのおっぱい、こんにちは、だね

 

そう冗談っぽくささやくと

 

トオルはキデの左乳首を口に含んだ

 

確かに左乳首は右よりも感じやすい

 

あぁ、だけどトオルだってブログで

 

読んで知っている筈よ

 

 

 

 

 トオルをはじめとしたメンズから

 

左乳首ばかりを攻められた結果

 

左のおっぱいだけが大きくなってしまったこと

 

キデのそんな焦りが伝わったのか

 

トオルはキデの右乳首に移ると

 

左よりも長く口で愛撫した

 

そうやって、ついごちゃごちゃと考えながらも

 

既にキデは十分に濡れていたのだった

 

to be continued…

 

 

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