マコト、あんた、ズルい男だね
ネコみたいなあんたはいつだって
あたしから今度こそ本気で自分が捨てられるかもって
その匂いを狡猾に嗅ぎ取るたびに
ネコ撫で声であたしの前にふらりと現れるの
さも同情引かんばかりの哀れな声でひと鳴きしては
そのまま、またどこかへと消え去ってしまう
何度目なの、この別れる別れないの攻防戦は?
LINEだってKakaoだってあんたとのやり取りは全て削除したのに
それでもブロックまでしなかったのは
マコト、あんたのことだから、このまま終わるはずがない
きっとまたいつものよーにふらりとあたしの前に現れる
いいえ、お願いだから、何もなかったかのよーにまた現れてって
そんな甘やかな期待を願いをいつまでも消しきれないでいたから
「言葉なんかいらない、人間の発する言葉はキライだ」
二言目にはそー言うあんたは、常人では決して計り知れぬ
天性の動物的勘だけで自由気ままに何にも縛られずに生きてる
だけど、あんたは本当は狡猾に知ってもいるの
あたしをいつでも確実に仕留める、とっておきの殺し文句を
それから、あんたと違って、言葉に特に弱い女であることも
あたしを仕留める時は、あんなにも嫌う、
言葉さえも武器にして容赦なくあたしに襲い掛かる
「オレには分かっているんだ、
オレたちの相性の良さを超える相手なんて
2人とも見つけられやしないってこと」
あたしは掴みどころのない、あんたなんて大っ嫌い!
それなのに!!
そんな気持ちを裏切って、あたしのポルチオは
今日もあんたのPを求めてふるふると震えてる
もう一度あんたの上にまたがって腰振って
ポルチオを優しくくすぐってみたい
あの快感、あの極楽、あの感動!
あれをあたしに与えられるのは唯一、あんだたけだから
その分、あたしはあんたに執着してしまってる
あんたはキライだけど、あんたのPは愛してる
Fなんて大嫌いなあたしだったのに
あんたのPに限ってはしゃぶってみたいとさえ思う
おぉ、それから、殺陣(たて)で鍛え上げられた
筋肉質だけど薄っすらと贅肉の乗った
マコト、あんたのあの肉体も大好きよ
あんたを押し倒してその全身にねっとりと舌を這わせてみたい
だけど!!
やっぱり、掴みどころがなくて、いつでも私の気持ちを逆撫でする
マコト、あんたは大っ嫌い!
もう、あんたのことなど全然信用していやしないの!
きっと、またあんたはあたしのことを傷つけるってね
でもね、あたしと逢えない間に他の女を何人抱こうとも
それはあんたの男としての自由だからいいの
同じぐらいあたしにも女としての自由があるわけだし
だけど!!
あたしが一番許せないのは、あたしからの連絡を
既読スルー、未読スルーで永らく無視して放置することだわ
そんでもって、自分の気が向いた時にだけちょろっと返事を寄越す
それがあたしにとって、どれだけ寂しく、歯がゆいことだか分かる?!
そのくせ、サイトだけはマメにチェックしてる
サイトをチェックするのが何も悪いとは言ってない
その時間を少しでも、あんたからの連絡を待ちわびる
あたしへの返信に使えと言ってるだけ
それも出来ぬのなら、あたしをさっさと解放して
サクッとセックス出来る近場の女に乗り換えればいい、
そっちの方がはるかに効率的
フフン、でも、きっとあんたは適当な近場の女を見繕えずにいるんだね
だから、きっとあたしのことを手放すのが惜しいだけ
でも、そんなあんたの事情などこっちは知ったこっちゃない
それに、この世には星屑ほどの男女が散らばっていると言うじゃない
確率論だけで言えば、お互い、もっと相性のいい相手が見つかるはずなの
特にあたしはね、あんたと別れてから一度も男を切らしたことがないのよ
それなのに!!
おぉ、体と心が実にちぐはぐで引き裂かれてしまいそう!
あんたのPを求める肉体と、あんたを突き放したい心との狭間で
マコト、あんたは、ズルい男だね
あたしのことをあのまま放って置いてくれたら良かったのに
この激情の波がやがて完全に引くまでは
その時まであたしは為す術もなく、赤子のように身を委ねるしかない
つまりは、これが完全に惚れてるって状態なんだって降参しながら
交互に押し寄せてくる愛憎と陶酔のうねりに
激しく揉まれながら翻弄されながら…
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