さ、ちょっと、ケースケ、ここへ来て
ケースケ、せっかく、ゆーやの後釜で
「愛人帝王学」聴講生に任命してあげたのに
いきなりの休講で申し訳なく思っているのよ
「キデさんのブログに登場するのは
大変名誉なことなので、頑張るっス!」
って言ってくれたのにね
キデさん、おれ、頑張るっス!
んまー、何て健気な私のセフレなの
ケースケ、歴代セフレの中では
あんたが一番優しい男だわ
そーそ、私たち、明日はさっそく
缶詰逢瀬をすることになってるじゃない?
最初は、やれ来週だとか言っていたけど
来週ってばそろそろ、私のP(英語で生理のこと)が
始まるかも知れないのに、うーん、ヤバいかもって
正直、ちょっと会える可能性の低さを
考えていたりしたのよね
それなのに、今回は何だかトントン拍子で
気が付けば明日に前倒しで逢瀬の約束を
取り付けることが出来たりなんかして
「何か凄いわー」って思っていたら
そこで守護天使の声が聞こえて来たのよ
「トオルとの別れはとても辛かっただろーに
よく頑張ったな
ケースケとの缶詰逢瀬はそんなお前への
ご褒美だ、ほれ、しっかりと楽しんで来い」
ってね
そーそ、私、一つ気付いたことがあるのよ
私ってば、もちろんPの前にも
ムラムラしがちだけど
それよりも、疲れ果てて精神的にもストレスが
MAXに溜まっているときに、
より性欲が高まるってね
ほら、ケースケにもKakaoで
報告したことあったじゃない?
「もー、ムラムラMAXで、立て続けに
1人Hを3-4回も連チャンでしてる!!」って
そーしたら、ケースケもそれに
対抗してなのか共鳴してなのか、
よく分かんないけど、私に
「キデさん、おれも1人でしたっス」って
すかさずKakaoで報告してくれたのよね
うふふ、「わてら陽気なオナニー仲間♪」
って感じよね
2人の乳飲み子を抱えるケースケは
イクメンで忙しくてそんなに逢瀬が出来ないし
せっかくケースケが私と会うために
有給を取ってくれたと思ったら
今度はいきなり私が謎の高熱で
ダウンしちゃったりなんかして
…ここだけの話、「守護天使が邪魔してる?」
って思っちゃったぐらいよ
だから、そんな私たちは気が付けば、
2人で1人Hの報告をし合ってたりしてね
正直、最近はケースケのことを
セフレって言うより
ホント、オナニーフレンド
だって思ってたぐらいよ
キデさん、おれ、頑張るっス!
ホント、そーね、明日の逢瀬では期待してるわ
そーそ、疲労で性欲が高まるって言ったら、
そこに上手く付け込んだ男のことを思い出したわ
昔、私の大学の後輩の男子で
彼もまた、トオルみたいな
昭和のナンパ師
いーえ、言葉はちょっと悪いけど
「キャンパスのすけこま師」
って密かに呼ばれて、
「女子はヤツに近づくな!」って
恐れられていた男がいたのよ
お人よしだったトオルは、
女性とホテルへ行きたいがために
連日5名の女性と
4時間もあるタイタニックの映画を
デートで我慢強く観て、
人生で一番嫌いな映画になったって
言ってたぐらい、
実に効率の悪い口説き方
をしていたけど
このすけこま師は、実に狡猾で
抜け目ない、意地汚い口説き方をして
サクッと女たちを落としては餌食にしてたのよ
そんなヤツのナンパ方法はね2つあって
1つ目は、大学新歓コンパで
入学したばかりで、
まだ右も左も分からない、
おぼこ娘に巧みに近づいて行っては、
あれよあれよとホテルへ連れ込み
バージンを頂いちゃうって、
実に女としては許せん
最悪なナンパ方法
あ、そーいえば、トオルも昔、
バレンタインデーにチョコをくれた女の子と
そのままホテルへ行ってワンナイトしたら
その後日、彼女の女友達数名に囲まれて
「彼女はバージンだったのに、
この落とし前は一体どーしてくれるの?!」
って詰められて困ったって言っていたわ
そんでもって、こー言ったのよ
「だって、彼女、バージンっていう割には
出血しなかったんだぜ」
「もー、最低な男!!バカじゃないのッ?!」
ってさすがの私もトオルのそんなアホな
言葉に完全に引いたわ
そんでもって、こーも説教してやったけどね
「あんた、バカじゃないの?
必ずしも処女がメイクラブで
出血を伴うとは限らないし
女子が処女だと言ったら、
もー、まごうことなき処女なのよ!」
あー、今、思い出してもなんか
腹立ってきたわ
ホント、別れた後でもイライラさせる男ね
…すっかり話が脱線してしまったけど
そのすけこま師の2つ目のナンパ方法は
夕方のコンビニに行って
1人で雑誌を立ち読みしてるOL風の
女性に声をかけること
だって教えてくれたわ
そーしたら、ヤツ曰く、
100%成功するのだって
どーしてかと言えば、
「夕方にコンビニで1人で立ち読みなんかしてる女子は
確実に男がいなくて、しかも仕事で疲れ切っているから
性欲もMAXな状態だったりするからな」
ですって
確かに、鋭いところをついてるって
思わず感心してしまったわよ
そーそ、そんなすけこま師でも
唯一落とせなかった女がいるのよ
それは、何を隠そう、うちの妹でね
妹は当時高校生だったのだけど
私の下宿先に何の連絡もなく
ふらりと訪ねてきたのよ
だけど、その時、私は離島へ
友達とバカンスに出かけてたのよ
妹は宿泊するつもりで来たから
さてどこで泊まろうかって焦ったらしいわ
そこで彼女が思いついたのは
自らすけこま師に近づき
すけこま師にナンパされるよーに
仕向けたのね
案の定、スケベなすけこま師は
直ぐに妹の策略に乗ってきた
妹はすけこま師とホテルへ行き
今晩の宿を見事確保すると
すけこま師を手のひら返しで
冷たくあしらい、
自分に一切近づけないよーにした
「やらせろ!」
「バカじゃないの、やらせるわけないでしょ?」
の押し問答を実に繰り返しながらも
どーにかすけこま師と寝ることなく
宿を確保できたわって、
後で報告されて驚いたのを覚えているわ
あのすけこま師の毒牙にかからぬ女が
ここにいた!
ってね
…でも、このうちの妹も色恋沙汰では
実は私以上にブイブイ
言わせた女でねぇ…
うふふ、また妹についての話は
気が向いたら、別の機会ででも話してあげるわ
あら、もーこんな時間
私、これから私主催の会議が入っているのよ
これ以上、ケースケと
ここで油を売ってるヒマないの
もー、行くわね、
明日の逢瀬、楽しみにしてるから
キデさん、おれ、頑張るっス!
あ、ありがと
ん?ケースケ、あんた、
さっきからそのセリフ、一本鎗じゃない?
…早くもポンコツ臭がしてきたよーな…
ま、気のせいよね?
それでは、またね~
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