おい、ゆーや、今日もオレが
キデに関する極意を教えてやるな
トオル兄さん、今日は何についてなの?
いいか、ゆーや、よく聞けよ
キデは欧米の「デーティング期間」
なるものに憧れがあるらしいぞ
是非日本でも積極的に
取り入れたいシステム
だと声を高らかに上げていて
その熱心さと言ったら、
システム導入のための
オンライン請願署名
でも始めかねない勢いだ
何なの、
その「デーティング期間」って?
日本だと、
互いに憎からず思う男女がいたら、
どちらかが相手に告白して
すぐに恋人同士として
付き合いを始めるだろ?
うん、そーだね
しかし、欧米では
そーじゃないんだな
互いに憎からず思う男女同士だったとしても
すぐに恋人同士として
付き合いを開始しない
そもそもこれといったはっきりとした
告白の形もないんだな
何となくお互いに気になるのなら、
あるいは相手が自分のことに
関心を持ってくれている
あるいはその逆のパターンでも
まずは「デーティング期間」
を設けてみましょ
っていう流れになるんだ
この「デーティング期間」
とは、言わば
「恋人お試し期間」のことだな
この恋人お試し期間の間に、
恋人候補の者同士がデートを重ねるんだ
それは1対1の場合もあれば、
何人か候補者がいる場合は
1対 複数、
あるいは複数 対 複数の場合もある
とにかくその期間中はデートはするけど
正式に付き合っているわけじゃないので
気軽に色んな気になる相手と
付き合ってみることができる
もちろん、そこには
しっかりと肉体関係も含まれる
彼らは体の相性も大事
だと考えているからな
もちろんそれ以外にも、
お互いの価値観の擦り合わせや
どんな付き合い方にしたいか
趣味や興味は何か
将来を相手とどのように過ごしたいか…etc
についてもしっかりと
意見を交換し合うんだ
その期間は特に具体的に
何週間とか決まってはいないが
一応2か月ぐらい経てば相手に
具体的に結果や感想を
聞いてみてもいいらしいぞ
確かに合理的なシステム
だとは思うけど
今の日本でそれをやっちゃうと、
やり逃げされたって、それこそ
やり逃げくん扱いされてしまいそうだね
キデは今ではサイトの主どころか
体当たりサイト芸人
みたいな風格まで醸し出した感があって
おまけにネタ神様にまで
憑りつかれているという
禍(わざわい)も加勢して
サイトではネタキャラばかりの
ロクでもないメンズしか出会わんって
感じになってしまっているが
それでも、キデは
出会い系サイト、マッチングアプリの類は
実に合理的だと評価しているらしいぞ
ボクもサイトはよく利用しているから
ねーさんのその言葉、よく分かるな
だって、サイトのプロフでは
趣味をはじめとして、
どんな女性との出会いを望んでいるのか
どのような付き合い方を望むのか
って予め公開しているから
女性も選びやすいよね
だから、キデはサイトのプロフで
恐らく面倒臭がって
何の情報も載せていないメンズが
時々いたりするが
そーいう輩はそもそも最初のふるいで
落としてしまうそーだ
キデ的には、
出来れば性癖も公開してくれたら
尚いいのにって言っていたぞ
高速手まんをするのか
道具を使うのか
中折れしないのか
顔面騎乗は得意なのか…etc
そーいうことも公開してくれていたら
メールのやりとりでこちらから
いちいち訊かなくてもいいから
助かるのにって言っていたぞ
うーん、ねーさんのは
こだわりが強すぎて
細かすぎるからなぁ…
ま、最終的には実際に
肌合わせをしてみないと
分からないものだけどな
肌合わせと称して、
お互いの肉体の相性を知るための
カジュアルなセックス
がもっとあってもいいと思うし
男も女もただしたいからしただけっていう
難しい理屈は抜きで肉体からの欲求に従って
するセックスがあっても自然なことだと思うな
結婚にしてもセックスにしても
そこには恋愛感情、
精神的な愛情がまずありき
って、やたら神聖視し過ぎて
実に面倒臭いどころか
結果的に我々を雁字搦めにして
首を絞めてしまっているんだよ
つまりその考えこそが
「ロマンティックラブ・イデオロギー」
なんだが、実にこれがしれっと
蔓延して支配までされてしまっている
何とまー、生きづらい世の中なんだと思うよ
だから、キデは
恋愛って一体何なのだろう?
ってよく疑問に思うらしいぞ
別に相手のメンズと恋愛をすることで
キデ自身の人生まで背負って欲しいと思わない
特に何かの形を求めるわけでもない
ただ出会えて共に過ごす時間の間は
その人しかない個性で魅了させてもらい
楽しく過ごせたらいいとだけ思っているらしい
あ、そーいえば、キデねーさんは、
Kidechan’s men のメンズに対して
実に多種多様な愛情を感じるって言っていたよ
第1愛人の教祖様には、師弟愛を
第2愛人のヒロシ師範には、同志愛を
第4愛人のボクには、読者愛を
ねーさんの記事が出た後にボクが欠かさず送る
読後感想文に、ねーさんはどれだけ励まされ
しばしば世間と大きく乖離しがちな
自分の価値観、思考との距離を縮めるのにも
物凄く役立っているとも言われたもんね
…オレを忘れていないか?
あ、トオル兄さん?
トオル兄さんへはペット愛を
感じるって言っていたよ
…ペット愛…?
最近、ねーさん、
知人のトイプードルを見て
気付いたそーなんだけど、
こちらの躾は全く覚える気もなくて
やたら尻尾を振って
甘えるだけ甘えたおすという
甘えん坊のおバカな小型犬みたいって
トオル兄さんのこと言ってた
でも、そーいう甘えたれでおバカな犬ほど
実は可愛くて仕方ない
兄さんへの愛情は、
男女の不合理な執着、情愛かなと
思っていたけど、
実は違ったことに最近気づいたって
…オレは人間以下なのか…
兄さん、考えようだよ!
ペットみたいに癒してくれる存在、
おまけに兄さん逃げ足だけは
その辺の犬を凌駕するぐらいに速いし
いよいよ困ったら、
人の頭をかじろうともするし
なかなかそーいうのって、
兄さんにしかない持ち味だよ
そっか、何かそれも悪くないなって
思えて来たよ
…そーいう犬なみに単純なところもね
ん?何か言ったか?
ううん、何もいってない
それじゃ、また明日な
うん、また明日ね
ボクはトオル兄さんみたいな
出来の悪いワンコ扱いの
残念な愛人だけにはなりたくないです
明日からもボクはメゲずに頑張って、
立派な愛人さんになるからねー
またね~
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